いきおいでもう一言
住まい手の方にぜひとも読んでほしい。
「安くて良い住まい」というのはありません。
多少の価格の差があることはありますが、根本的に違いはありません。
住まいを建てる方々は多くの希望を持っておられると思います。
そこに、住宅メーカーなどのつけこむ余地があるのです。
住まいの宣伝に書かれている内容以外はしっかりとできていると思い込んでいませんか。
合板をたくさん貼った建物が耐震性に優れていると宣伝しているのをみて、合板を使うことにより、建物の耐久性は低くなることを同時に考えておられますか。書いてない事柄についてはどの建物も同じ性能を持っているものと思い込んでおられませんか。
他の商品でも同じですが、同じ価格でどこかの性能を特化させようとしたら、必ずどこかで我慢しなければならないことがおこるのです。
生命保険などもたくさんの種類が出ていますが、よくよく話を聞いてみると、どこに力点を置いているかの違いがあるだけで、死んで保険が降りたときに初めてその保険が得だったかどうかがわかるのです。
ですから、同じ安い費用のなかで住まいを造ろうとすると、どこかに力を注げば、どこかがおろそかになります。これは当たり前です。おろそかになる部分を正確に伝えていないだけです。
住まいづくりには、やはりある程度の費用は必要です。その中ででもできるだけ価格を抑えようとすると、住まい手の生活パターンに合うものを見つけ、その人に必要でないものはできるだけ採用しないことが良いのです。私達設計者の仕事はそのお手伝いにつきると私は思っています。