カンナの薄削り
わくわく木の遊園地が閉幕しました。予想入場者5000人に対し、8000人以上の入場で大成功でした。私達もひとときネットで木材利用関係の展示などを担当しました。その中でも子供建前やカンナ削り体験は非常に人気がありました。カンナの薄削りは、ひとときネットメンバーの宮内氏とカンナの薄削りの全国大会である「削ろう会」の常連の平野さんが担当してくれました。1000分の10mm前後(10ミクロン)程度の薄削りで出てくるカンナ屑は非常に美しく、弾力性があり、下の字が透けて見えるほどのものです。子供さんや親御さんも体験してくれましたが、同じような薄削りのカンナ屑が出せて大喜びでした。皆さんカンナ屑に大喜びでしたが、削られた木の方のピカピカの表面にも驚かれていました。本当に大事なものは削られた木のほうなのですが、カンナ屑の方に注目が行ってしまうのも少し問題なのかもしれません。いずれにしても、薄削りをするのは微妙な技術がいるようで、刃の研ぎのほか、カンナ台の調整、木の状態など条件の見極めが重要なようです。特に人の出入りの多い会場では、温度の変化や湿度の変化で状況がすぐに変化するようです。機械では絶対出すことができない削られた木の表面を見ていると、日本人の持つ繊細な技術を後々まで伝えなければならないと感じました。