OMソーラー、外断熱
最近、OMソーラー、ソーラーサーキットなど自然エネルギーを取り入れたり、高い断熱性能を確保したりする工法が数多くあります。いろいろな研究の成果を形にしたもので、それぞれのシステムや考え方は筋の通ったものがあります。しかしながら、それらの工法もそのメリット、デメリットなどを充分理解されることなく建設されています。外断熱工法なども外断熱の優位さを訴える書籍がベストセラーになって住宅の断熱は外断熱以外はないような勢いで表現されています。一番問題になるのはすべてそれぞれコストがかかるということです。自然エネルギーを取り入れたり、高い断熱性能を確保することは費用がかかるのですが、そのことにはあまり触れられずに、宣伝がされています。太陽熱を利用するということは、冬の日照条件によって効果が全く違ってきます。建設地の気候だけでなく、近隣の状況も充分把握しなければなりませんし、何よりも毎日晴れの日が続くわけではありませんので、補助暖房が普通と同じ程度のものが必要になると私は思っています。イニシャルコスト(建設時にかかる費用)が余分にかかっても良い方なら問題はありませんが、特殊な設備や仕様に多額なお金がかかり、住まいの重要な部分の費用が削られるのは問題があると思っています。