彼岸花
お彼岸の時期になると、約束どおりのように咲く彼岸花。正確にはお彼岸の前に満開になり、お彼岸の当日頃には白くなって枯れ気味になっているのですが。毎年私はこの彼岸花が妙に気になります。子供の頃から、彼岸花は縁起が悪いから取ってきたらあかんと言われているので、あぜ道に咲いているのを眺めるだけなのですが、律儀さにこちらがおじぎをしたくなります。気になる理由はたぶんあの紅色なのでしょうね。稲穂が黄金色になり、所々刈り取られた中であの鮮やかな色が印象的で、赤なので派手なのかというとそうでもなく、風景にしっくりくる色です。いばらず、静かに・・・。でも何故か魅かれてしまう。葉っぱより先に花が咲くから、より一層凛とした姿にみえるので魅かれるのかもしれません。人が住まう家も町並みもそんな風にできないものかなと思います。カラフルな色や異国情緒の色での自己主張も個人個人の考え方でいろんな形があるのかもしれませんが、できれば彼岸花のような上品な自己主張をしたいものです。