一票の格差

三和総合設計

2006年01月09日 07:39

参議院の定数で、一票の格差が大きいということが問題になり、格差是正をどのようにするかが、与党と野党で思惑が違うようです。

一票の格差が大きいことは、ほとんどの方が問題だと思っているでしょうね。
私もそう思いますが、その是正の仕方の問題です。都市部に人口が多いから、田舎を減らして、都市部を増やす。これが普通の考え方で、田舎の減らし方がうまくいく方法がないので、鳥取県と島根県を合区させるという考え方もあるようです。

とんでもない話のように思います。
地方の文化を無視した話ではないでしょうか。
そもそも、都市部と各地域に格差があることこそ、政策がうまくいっていない証拠なのでしょう。都市部では都市としてのさまざまな問題が起こっています。地方では人口減少で過疎化が進み、解決しなければならない問題が山積みとなっているようです。
数字合せのために、別々の県を同じ区にしてなどとんでもない話ではないでしょうか。
数字合わせするよりも、そういう諸問題を根本的に解決することが必要で、目先に見える問題を数字合わせでつじつまをあわそうというのはいかにもお役所的ではないかと思っています。

今日の、新聞に地域の道路標識の問題が載っていました。
平成の大合併により、さまざまな市町村が一つの市になった。そのため、道路標識でまっすぐ行っても、右へ曲がっても左へ曲がっても同じ市である。表示のしようがないと行政担当者が嘆いているということでした。
道路標識の表示の仕方にはルールがあるそうで、昔の市町村の表示はできないそうでこんなことが起こるようです。
しかし、市町村の合併はいきなりなされたわけではないし、そんなことぐらい、道路の管理担当者なら予測できたはずです。
結局、お役所仕事というのは、問題は起こるまで予測できず、起こったら、表面的な解決策で対応するというのがお決まりなのでしょう。

これからの日本、いや、世界の進む道を考えると、小手先の政策は問題をややこしくするだけです。地球温暖化問題でもわかるように、目先の利益を追いかけるようなものの進め方はどんな些細なことでも、将来に禍根を残すことになるのでしょう。