マンションの新聞折込広告
今日の新聞を見ると、土曜日ということで数多くの折り込み広告が入っていました。
その中に大津の中心部にできるマンションの広告がありました。
その広告は、新聞の見開き大で、裏表カラー刷りのものでした。写真をみると、表面は建物の巨大な夜景の姿と浜大津港にある噴水の夜景を合成したものです。裏面は建物の内部の完成予想図が中心ですが、8分の1ぐらいのスペースはやはり湖面に浮かぶ観光船「ミシガン」の夜景と噴水の姿。内部の写真もほとんどが夜景を中心としたもので、高級感を出そうとしているのでしょう。
その中で、ひときわ目に付いたのが玄関ホールの完成予想図です。
円形の階段と、広々としたホール、まるで外国映画のセットのようです。本来、共同生活するためにはほとんど必要ないものだと思いますが、購入者の高級感を図ろうとするものなのでしょう。
マンションは、各地で建設されていますが、ほとんど周辺の住民から建設反対運動が起こっています。
反対運動が起こるのは当たりまえで、普通の一戸建ての住宅は、建築基準法の制限容積率の半分程度で建っているのに対し、マンションは制限いっぱいに建設され、なおかつ、その制限についても共同住宅は廊下や階段なども容積率にカウントしなくても良いという緩和もあり、通常、一階に同じく容積率にカウントしなくて良い駐車場を配置するため、一戸建ての3倍近くのボリュームのものが建てられるからです。
そういう中で、このような広告を見て、高級感と便利さに魅力を感じ、こういうマンションを購入する方々は通常、周辺の地域住民と関係を絶って玄関ホールを代表とする自分たちの中での世界を作り上げていくのかと思うと釈然としません。
共同住宅についての建築基準法は少し改正する必要があると思います。
法律を守って建てることそのものがもう地域住民との摩擦が起こることになってしまうのです。
マンションに対する法的な優遇(例えば共用廊下の面積不参入など)は近年に行なわれたものです。大きな建物にすることにより経済的なメリットを得る。そういうマンションが多く建設されることにより日本経済が活性化されるという考え方です。
しかし、その考え方にはその後の部分が抜けています。
「日本経済が活性化された”つけ”は地域住民に負担を押し付ける」