NPO活動
新聞報道によると、介護が必要な方に対して、NPO法人が有償で運送が行なえるようになったそうである。
しかしながら、搬送にかかる実費がいただけることになる程度だそうです。
私たちも、近くの山の木を使うためにいろいろなNPO的な活動を行なっていますが、活動するための資金がなくいつも困っています。
特に、会そのものを運営するための事務局費というものがなく、しっかりした活動を行なおうとすればするほど苦しくなるというもので、「お金がかかるような活動は控えて」ということになり、なかなか実効性のある活動ができないのが現状です。
今の社会は、経済優先の社会。経済というよりもお金儲け中心の社会。
それゆえに、社会にひずみが起こる。それをNPO活動で何とかしようとするのだから無理があります。しかも財政的な基盤はまったくありません。
私たちが、木の住まいをつくることの意味を環境性を考え訴えても、横から、商売の手段としての「木の家」というメディアを使った大宣伝が行なわれ、本来の主旨が一般の方々に伝わりにくい状況です。
私はいつも思っています。昔のように、仕事そのものが社会の役に立つことが必要です。もちろん、今の企業も消費者の役に立っていることは間違いありませんが、社会全体の役に立っているか疑問があります。
滋賀県はその昔、近江商人が全国に出かけて商売を進めたことで有名です。
その近江商人の言葉に「三方良し」という言葉があります。
買い手も、売り手も、世間も良しという考え方です。
そのような企業のあり方が当たり前になればNPO活動なんてまったく必要がありません。
地域の中小企業というものは少なからず「三方良し」の精神に基づいていたと思いますが、最近、中小企業も大きな企業になることを目指しているのではないかと思います。
確かに、中小企業としては生きにくい世の中なのですが、いくら大きな企業を目指しても既存の大企業に勝てるはずもありません。
中小企業の集まる会合に出席しても、合言葉は独自性のある中小企業を目指そうということになっていますが、やはり独自性のある大きな企業を目指しているようにしか見えません。
本当に社会から信頼されるとしたら、大きくても小さくても関係ありません。
小さな企業が、社会性を意識して仕事ができるような社会になって欲しいと思いますし、そのようになれるように努力していきたいと考えています。