アスベスト
先日。大津市と高島市の設計事務所が加入する協同組合の総会がありました。
その会合には賛助会員として、さまざまな業種の建材メーカーの方々が参加しておられるのですが、アスベスト建材を扱っている企業の方と少しお話をしました。
今、発がん性で問題となっているアスベストには、白石綿、青石綿、茶石綿などがあり、その発がん性は種類によってかなり差があるようです。
日本で多く使用されている白石綿は中では毒性は弱いらしいですが、発がん性の原因はその粒子の形状によるものだそうです。青石綿、茶石綿は特に先端が尖った形状をしているため、肺に入って組織に刺さるとそこが癌化してしまうのだそうですが、白石綿は他の石綿と違い先端が少し丸い形状をしているため、他の石綿よりは毒性は低いそうです。
タバコの粒子のほうが白石綿より発がん性については高いという話や、建築建材に使われている石綿は使用禁止や除去の方向ですが、自動車のブレーキに使われている石綿についてはまだ充分な対応ができていないという話を聞きました。
いずれにしても、良くないというものを使う使い方を考えなければなりません。特に最近では「安く早く」というのが経済の考え方の中心です。そういうことが実現できる建材にはなにか隠された問題がある場合が多いのです。
今、アスベストの除去にはすごくお金がかかっているそうです。除去するためにクリーンルームのような仮設施設をつくり作業を行なうらしく、ちょっとした除去作業でも何百万単位の費用がかかってしまっているようです。
お金の掛け方をトータルに考えないと孫子の世代にとんでもないつけを回すことになりますね。