京都市バス「チンチンバス」の引退

三和総合設計

2006年03月21日 07:39

京都の市バスのチンチンバスが3月いっぱいで引退するそうです。

チンチンバスは1992年の1月から4月にかけてかつての市電の路面電車のイメージでスタートしたそうです。
始めてみたときすごく違和感を感じましたが、今でもその感覚は変わっていません。
新聞記事では、「京都市バスの人気者」となっていますが、私にはすごく違和感のあるデザインのバスとしか思えませんでした。
偏屈者ですから、素直に喜べないのかもしれませんが。。。

チンチンバスを見たとき市電をイメージしたものだとはわかりましたが、このブログに良く出てくる言葉「似て非なるもの」のように思え、決して良いデザインとか、京都の景観にふさわしいとは思えませんでした。
物のデザインはその機能がジンワリと出てくるのが理想だと思っています。
昔からの街並みや民家のデザインなどが代表です。それに引き換え、新たなイメージを作り出そうとするのがいわゆる有名建築家のやろうとするところです。
また、今回のように違った材料であるものをイメージさせようとすることもあるのですが、たとえが正しいかどうかわかりませんが、建売住宅のタイル調サイディングのようなもので、偽者ですから深みを感じさせられることはありません。

市電というものを知らない世代の方も多いと思いますが、市電を知っている私にとっては、都市交通として有用なものですから、偽のデザインではなく本当の市電の復活をお願いしたいと思っています。