コムスンの指定打ち切り
介護業界トップのコムスンの介護事業所の指定が順次打ち切られるようです。
コムスンに対する記憶といえば、介護保険が開始される際に、派手な宣伝を行っていて、あまり良いうわさを聞いていなかったように覚えています。
指定が取り消されるといっても、同じグループ会社に譲渡するらしく、完全に抜け道ですね。
いつも言っていますが、法律などでいくら規制してもこんな風に悪は続けられていくのです。
訪問介護の大手企業ですから、そこに働く人の問題や介護を受ける人のことを考えると仕方がないという話になるのですが、老人介護を食い物にしている状態を改善するためには、多少の問題が発生しても本質を見据えた対策を採らなければならないと思います。
近年、何でも民営化が進めらていますが、本質的に福祉が利益の対象になること自体がおかしなことで、政策の矛盾がこういったところにでています。
お金儲けをしたい人々はお金のにおいをかぎつければどこにでも出かけていきます。
昔の不動産バブルがそうでしたね。
どう見ても不動産のこと、土地のことなどがわかっていない人々が不動産業に進出しました。
今の社会は会社経営という考え方がありますから、会社のトップは専門家でなくても良いわけです。ですから、資格を持っている人を金に任せて確保し、それ以上の利益を上げればそれで商売としてはOKなのです。
数年前から始まった介護保険の関係でも同じようなことが見られました。
本来なら福祉の専門家たちがこういった事業に進出してほしいのですが、進出する企業はビジネスチャンスと捉えた専門知識の少ない人々が多かったように思います。
もちろん他業種からの進出がまったくいけないというわけではありませんが、福祉ということを充分理解した人々に限らなければなりません。
いい加減な企業があればあるほど、まともな企業が足を引っ張られます。
いろいろ言っても、今の日本ではこの状況がすぐに改善されるとは思えません。
サービスを受ける人々が自分で見抜くしかないのです。
ひとつの見分け方として、その経営者の略歴をみることですね。
住宅でも同じですよ。社長が職人。これが良い建物を建てる秘訣です。
安く建てる秘訣ではありません。
安く建てるということは、どこか手を抜くということ以外は無理なことなのです。
そのあたりを理解して、住まい造りにも失敗しないようにしてくださいね。