大学合格者数の水増し発表
私立大学の合格実績を水増ししていた高校が問題になっています。
私立高校にしても、受験塾にしても、発表されている実数を合計すると実体よりかなり多くなってしまいます。
私たちに関係する一級建築士の合格者についても、受験学校から発表されている数もどう考えてもおかしな数が発表されています。
いつも書いていることと同じですね。
教育が商売の対象となっているのです。
法律を犯しているわけでもなく、延べの合格者としてはうそをついているわけではないということなのでしょう。
そういううそをついている高校に対し、保護者から「学校に裏切られた」という声が上がっているようですが、大学を将来の就職のための手段としてしか考えない社会の中で起こっている事象で、私立高校が悪いばかりではありませんよね。
高校、大学の教育のあり方そのものを考えないとこんな問題は解決できません。
教育を商売と考える私立高校、私立大学。
商売なら、法律を犯さない範囲でうそをつくのは日本の企業なら当たり前のことではないですか。
今回のことを問題にするとしたら、高校、大学の問題だけでなく、社会のあり方そのものまで見直さないと解決できないと思います。
最近では、どんな商売をやっても大手企業以外は利益を上げにくくなっています。
そういった中で受験対策、資格学校などがお金儲けに一生懸命になっています。
建築士の試験も受験学校が頑張ることにより、試験問題がますます複雑化しています。
本当に世の中に必要な建築士を生み出しているか疑問です。
試験合格だけでは充分な仕事が出来ない建築士ですが、最近の試験問題を見ると、合格してもすぐに忘れてしまうほど広範囲で薄っぺらな知識しか得られないような問題のように思えます。
学ぶということの意味をもう一度考え直さない限り、いつでもどこでも同じような問題は起こりますね。