今年の漢字はやはり「偽」
昨日、恒例の今年の漢字が発表されました。
大方の予想の通り「偽」ということになりました。
耐震偽装をはじめとして、食品の偽装など多くの問題が明らかになりました。競争の激しい社会の中で、生き抜くための方法として「偽」が選ばれているのです。
建築業界の中でも、防火認定などの偽装もありましたが、まだまだいろいろな偽装が存在するでしょうね。
私はこの「偽」に対して、むしろ「真」が見えてきたと考えてよいのではないかと思います。
今までこの「偽」は表に出てこなかっただけだと思うのです。まわりを見ても「偽」ははびこっています。
その「偽」が今まで表に出なかっただけで、「偽」に覆われた社会が今の日本であって、これが明らかになってきたということは、むしろ「真」に近づいているのではないかと思います。
法律を破って行なわれる「偽」は黒色ですが、法律を破らないぎりぎりの灰色の「偽」はたくさんあります。
むしろそちらのほうがほとんどで、「真」を追求しようとすると生きていけないのが日本の社会です(日本だけではなく世界の風潮でしょうけれど)。
環境などの世界も灰色の「偽」はたくさんありますね。
CO2の排出権取引などもその一つですし、私たちの近くの山の木で家を建てる運動も少し怪しいものもあります。
来年は、法律違反の「偽」だけでなく、国民が「偽」を見抜ける力を持てるようになれば良いのにと思います。
この「偽」が明らかになるようになったのは、政治の変革にあると思います。
来年は衆議院選挙もあるのではないかと思われますが、悪いことをやれば政権交代がなされる、官と政治の癒着は許されないということになれば、「偽」はどんどん明らかになり、少しは良い社会になるのではないでしょうか。