テレビ番組「ガイアの夜明け」を見ましたか?
昨日のブログに書きましたテレビ番組「ガイアの夜明け」を見られましたでしょうか。
日本の森林問題やアラスカの乱開発などが取り上げられていましたね。
外材が安く入ってくるため、日本の林業が成り立たない。外国の森林は植林という考え方がないため伐採された後は荒れた荒野になってしまう。
こういう実態を見ると、国産の木材を使った耐久性の長い住宅を造ることが意味があることが理解できますね。
しかしながら、この番組での問題点がやはりいくつかあります。
一つは外材の輸入で日本の林業がだめになっていると言っていた中国木材こそ、日本の林業をダメにした張本人ではないのでしょうか。
二つ目はハイブリッドな集成材が日本の林業を救うような内容にも取れましたが、接着材を使用する梁の耐久性は本当に木材が育つ期間だけの耐久性があるのか。
三つ目は日本の林業を救うためには集成材を使用するより、杉材をそのまま無垢材で使用したほうが良いのではないでしょうか。もちろん無垢材ということになると工場プレカットというわけにはいきませんから、住まいの価格は全体として少し高くなります。しかし、本当の耐久性が高く愛着の持てる素敵な住まいは無垢材を使った手加工でしか得られません。集成材の利用は建売住宅など安かろう悪かろうという住まいに量的にたくさん使われるストーリーが見えてきますが、そのような使い方で日本の林業が成り立つことは無い様に思いますが。。。
四つ目。日本の林業とアラスカの森林が取り上げられていましたが、今の日本の住まいに使われている木材の主流は北欧材です。そのあたりが抜きの話でよいのかという問題があります。
いずれにしても答えは簡単です。
耐久性の高い住まいを日本の国産材と大工技術を使って建てればすべてうまくいきます。
私たち技術者は、住まい手の方々に安心して住まいづくりを依頼されるだけの技量を持たなければなりません。
偏った伝統技術だけでなく、国産木材の良さに頼るだけでもなく、住まい手の生活というものをよくよく考えた住まいづくりで答えなければなりません。