イオングループが近江大橋付近に複合商業施設
今日の新聞記事によると、イオングループが近江大橋付近の草津市新浜に複合商業施設を計画しているようである。
「便利になるなあー」と思われた方も多いのではないかと思いますが、ここはよく考えてみたいものです。
近江大橋付近の新浜は大津と草津を結ぶ幹線道路が走っているところで、郊外店舗の建設地としては適した場所なのかもしれません。
しかし、これからの世の中として本当に郊外型のショッピング施設の建設を進めてよいのでしょうか。車でさっと出かけて快適に買物を行ない、必要なものを素早く買ったら帰ってくる。便利かもしれませんが、ゆっくりしたところが全く無い。そんな社会をますます助長するだけです。今まで造られてきた郊外型ショッピング施設は勝ち組から負け組みに。こんなことの繰り返しです。
スーパー同士の戦いだけならまだましですが。とりあえず地域の商業をずたずたにし(もうずたずたで新たに失うような市街地商業施設は残っていないかもしれませんが)、地域の交通事情も一変させてしまいます。
ちょうど、近江大橋は大津市の取り付け部分で通勤時間帯や休日などに渋滞が起こる場所です。
その渋滞を解消するために、大津市の湖岸通りと近江大橋からの道路の立体化が計画されていますが、平日の昼間しか利用しない私にとって立体化が本当に必要なのかという気持ちがあります。
通勤時間帯や郊外に買物に出かけるときの渋滞が異常なのであって、それにあわせた道路の立体化など、立体化される部分の環境悪化など考えるとあまり良い解決方法とは思えません。
そんな中での大規模商業施設の建設計画。ひょっとしたら関係があるのかもしれませんね。
なにより腹立たしいのは、草津市新浜地域というのは、草津と大津の中間点にあり、交通の便も良い(あくまで車利用の場合ですが)ので、住宅地や小規模な店舗用地として活用したいという方がかなりおられましたが、農地が多かったため、市街化調整区域に指定されていました。
しかし、新聞記事によると、草津市が今年3月に策定した「都市計画マスタープラン」によるとすでに商業地域に組み込まれているということのようです。
大企業が進出するときは簡単に用途地域変更を行なう。市民や地域住民が希望しても取り合わない。こんなことは許せないことだと思います。
商業施設が市域に進出すると、市としては税収などの利はあるのかもしれませんが、都市計画というものは住民のために行なって欲しいものです。
大手企業は耐力があるため、地域に進出してうまくいかなければすぐに撤退します。大津市でもダイエーや中心部のオーパなどあちこちで廃墟を作り出しています。
新たな郊外施設が「公害施設(ワープロで最初に変換されました)」にならないように願いたいものです。