指一本でできる木工作業
京都府福知山市の府中丹養護学校で、主に右手の人差し指しか動かせない高等部の生徒のために、職員がオリジナル木工機械を開発したそうです。
角材をダイヤルで送り、切断、小さな木片を作る仕組みで、その生徒は他人の補助なく自力で作業が行なえるようになり喜んでいるそうです。
新聞の写真を見ていると、市販の小さなバンドソーを使ったもののように見えますが、職員の皆さんの努力と工夫が詰まっているのでしょうね。
ものづくりというのは楽しいものです。それを誰もが体験できる社会が復活して欲しいと思います。お金を出せば高級なデザイン性の高い木のおもちゃや生活品が購入できますが、簡単なものでも自分で作ったものは一味違います。
さらに進むと物を作るための工夫という発想が出てきます。この木工機械もそうですね。
職人の世界は創意と工夫ですが、主に作る際の部分に当てられます。それに引き換え、最近の木工品は手づくりだと高くつくためどうしても高く値段がつけられるおしゃれな製品になってしまい、庶民からかけ離れたものになってしまっています。
自分がものづくりをするんだと決めればそれに対しての創意や工夫が出てきます。同じものを作るのにもかかる時間は少なくなってきます。
そういう中で木の文化が蓄積されてきましたが、最近は購入者に刺激を与えるような製品(もちろんすばらしいデザインですが)や目新しさを求めたものばかりがあふれています。
何とか、身近なところに木の文化を取り戻せないですかねえー。