良いものは良いけれど

三和総合設計

2006年07月17日 07:28

本日の京都新聞にサッカー専用球技場について書かれていました。

サッカーファンからは、ピッチとスタンドの距離が近い専用スタンドの建設を望む声が多いのですが、専用競技場ということになると多面的な利用が難しいため、赤字が大きくなるようです。
J1のジェフのスタジアムは客席からピッチまでの距離が約8mでトラックのあるサンガの西京極競技場に比べ4分の1の距離だそうです。
スタンドのネーミング権などいろいろな工夫をし年間の赤字を3000万ぐらいに抑えているそうで、市民の了解を得られる範囲に収めているとしています。ジェフの今季の平均入場者数は13000人ぐらいで、サンガに比べて約5000人多い数となっています。まずは入場者数を増やす努力が必要でしょう。
専用施設の良さと採算性についてはどんな場合でも問題になることですね。赤字を赤字と考えるか、市民、県民にとって必要なものと考えるか。このあたりが問題になりますが、赤字の額にもよることになりますね。

滋賀県にも不相応な専用施設があります。
びわこホールと呼ばれるオペラができる施設です。
建設にかかる費用も莫大でしたが、維持管理にかかる費用や運営赤字もかなりの額になっているはずです。オペラが好きな人にとってはすごく嬉しい施設なのでしょうけれど、一般県民にとっていえばあまり必要と思っている人は多くないと思います。
多いか多くないかだけでものを論ずるのは良くないかもしれませんが、そういった施設を建設するときは充分な議論や検討が必要だと思います。
今回、知事選挙でも争点になった新幹線の駅も同じことですね。あるほうが良いのはわかっているけれど、それに費用を投入する値打ちがあるかどうかということです。
世の中には、もともと採算が合わないような施設を作らなければならないケースが多々あります。
それだけに、いろいろな施設を作る場合はより慎重な検討が必要だと思います。