引渡し
今まで、現場監理日誌で皆さんにご紹介していた住まいの引渡しが昨日完了しました。
この工事は7月末までに完成が条件でしたが、木の住まいは普通の住まいより若干建設日数がかかります。
そこを何とかやり遂げるために、工務店さんと綿密な打合せをしながら進めてきました。特に木工事では、造作工事の現場加工をできるだけ減らし、動きやすい加工場での作業を増やすことにより工期の短縮などにこころがけていただきました。
設計事務所と工務店の連携を図りながらも、第三者としての監理という立場をもって現場を進めて行く。このあたりが、設計事務所の良いところだと自負しています。
いつものように引渡しに際し、建設に使用した木材でつくったテープカッターを
端材工房で作成し、プレゼントさせていただきました。
住まい手の方には、できあがりを満足していただいていますが、これから、生活を始められるにあたり、住まいの温湿度などの環境が変わってきて、多少の変化が出てくると思います。
自然素材である木材などを使った住まいは、引き渡してからのお付き合いが非常に大事になってきます。
皆さんにも見ていただいているように、別途工事ではありますが、長雨で外構工事が残ってしまいました。
この報告が、このシリーズの最終となると思いますが、細かな部分も見ていただこうと思います。
この写真は、駐車場になる部分ですが、化粧のレンガ見切りとコンクリートの内部の溶接金網の配筋です。
この写真は、溶接金網の配筋と建物本体の基礎とを差筋アンカーで接続しているところです。
こういった部分は目に見えず、手間のかかる部分ですから、省略されがちな部分ですが、後に土間の部分が下がったりしないようにきっちりとした施工を行ないます。
このように、建築というものは長い目で見ると微細な部分が重要になってきます。このあたりをきっちりと監理していくのが設計事務所ですが、工務店さんの姿勢が重要なことは言うまでもありません。
お金の安さを売り物にしている業者さんはもちろんですが、派手な営業活動をしている業者さんもこのコツコツ感がかけている会社が少なくありません。
長い間、この「現場監理日誌」のシリーズとお付き合いしていただきましたが、このシリーズは今回でおしまいです。
また、いろいろな形で現場報告をさせていただくこともあると思いますが、その際はコメント、ご質問もどんどんお寄せください。