大津駅前のシンボル欅(ケヤキ)が伐採のピンチ
新聞報道によると、大津駅前の整備に合わせて移植された欅が春になっても葉を付けず、枯れかけているそうです。
この欅は、高さ約10mで樹齢は約30年で、大津市の打出浜の旧滋賀県琵琶湖研究所に植わっていたものだそうです。県警本部が移設されるのに伴い、移植されたもので、市の担当者は「緑がなければシンボルの意味をなさない。再生が無理なら伐採して新しい欅を植えるしかない」としているそうです。
なんとばかげた話でしょう。
以前ブログにも書いたかもしれませんが、もともと、県警本部が旧滋賀県琵琶湖研究所跡地に移設されること自体が問題だったように思っています。
旧滋賀県琵琶湖研究所は、建物も新しく、耐震基準も新耐震基準で建てられ、有名な建築家に依頼して建てた建物です。それを簡単に壊して県警本部を移設する計画を立てたのです。
跡地などと書くと空いている土地に建てたように思えますが、実はしっかりした建物を無理やり壊して、県警本部を建て直ししようとするもので、新知事の感覚で言えば「非常にもったない」ものなのです。
そういった計画の犠牲になって移植された欅が、「土壌などの影響で根付かなかったのでは」などといって、簡単に伐採してしまうような考え方は、生き物をあまりにもないがしろに考えているのではないでしょうか。
新知事がそのころ知事であれば知事公舎を壊して県警本部を建設したのではないでしょうか。県警本部のすぐ横にあり、既存施設や県庁施設との連携もばっちりな場所です。
もちろん知事公舎を壊すのももったないのに違いありませんが、どうしても敷地が確保できないのならそれがベターな選択だと思っていました。
いずれにしても、政策が場当たり的だと思っています。そういうことが積もり積もって選挙で元知事が破れたのでしょうけれど。
この欅は先端は枯れているけれど中ほどまではまだ水を吸い上げているそうです。
美観も大切ですが、あまりの無責任な行動の反省として、本当にどうにもならないことがわかるまでは、最善を尽くして再生を図って欲しいと思います。