エコがファッション化?

三和総合設計

2008年03月05日 09:33

最近はエコ、環境に取り組んでいるというフレーズを企業の宣伝でもよく聞くし、見られるようになりました。こういったことによって、関心がなかった人も意識するようになり、多くの人が取り組んでいけるようになるのはいいことなのですが・・・・。

今朝の新聞にエコがファッション化しているのでは?とエコブームを誤った方向へ行っているのではないかと危惧されている記事がありました。ファッション化、ブーム化によって長続きしないのでは?と。
たとえば、エコバック。スーパーへ行ってもかなりの人が持つようになってきたように思います。それは、それでいいことなのですが、このエコバックが、今、大量に中国で生産されているとか。
「うーん、それでいいのかなあ。」と思いますよね。
安くておしゃれなエコバックがなければやっぱりいけないのでしょうか?
破けたり、傷んだりしたらすぐに捨てて、新しいものを使うのでしょうか?
少し手間をかけて丈夫なものをつくり、それを長く大切に使う。本当はそこがエコなのに何か違った方向へ動いているような気もします。
あまりにも簡単に景品として渡されるエコバックが多いですものね。

そんな記事を読みながら、先日あるハウスメーカーの構造見学会を興味本位で、主人と覗いてきたことを思い出しました。
(ちゃんと、建築設計の仕事をしてますからと言って見せていただきましたよ)
そのメーカーは、やはり環境のことを意識して、木をたくさん使っているということを前面に出しているところです。
入ってみると、桧の105角の集成柱。梁ももちろん集成材。それらが金物でガッチリ固められています。壁には耐力壁になるように斜め格子に組まれた(いや貼り付けた)格子パネルが取り付けられていました。
そして、ある程度の高さまでは、たぶん防腐防蟻のためだと思うのですが、薬剤が塗られていました。
私は入ったとたん、匂いに違和感があり、長くいるとたぶん体の調子が悪くなる予感がしたので、少しいただけであとは外で待っていました。
あとで、主人に聞いた話では、そこのメーカーの方は他のハウスメーカーより木を使っている量がダントツに多いことを自負されていたようです。
表には木のキャラクターのシートが大きく貼られていました。
これが、本当にエコなのかなあ。環境にやさしい家なのかなあ。多くの人はこれがエコだと思って建てるのかなあ。と大きな疑問を持ちながら、帰ってきました。

エコも早く安くお手軽の波に呑み込まれていくのでしょうか・・・・。
本当のエコって何なのか、もっとじっくり考えて生活していきたいものです。
とびついて得られるもの、楽に得られるものにはエコってないような気がします。
ちょっと手間がかかるけど、その手間が楽しい。
長く使うために手間をかけることが嬉しい。
そんなものがいいのだと思うのですが・・・・。