静加力試験機
滋賀県のポリテクカレッジに静加力試験機が設置されました。
静加力試験機は木造の耐力壁の強度試験などに用いるものです。
昨日はその試験運転に参加してきました。
幅1820mmの試験体を設置し、一定の変形に達するまで押したり、引いたり。
これをだんだん変形量を増やしながら、試験体にかかる力と変形量の関係を測定していきます。
一つの試験体の実験にかかる時間は2時間半ぐらい。すごく地味な実験ですが、こういった実験の積み重ねがより良い住まいづくりにつながるのです。
私が代表をしている木考塾は滋賀を中心に設計者、施工者、職人、木材関係者、研究者などが一緒になって活動しているのですが、いつもポリテクカレッジにはご協力をいただいています。
これからはこの試験機を利用させていただくことによりより幅の広い活動が行なうことができると思います。
現実的にこういった試験が可能になって考えると、試験体を作る材料費などもバカにならないことに気が付きました。
木考塾はプロの集まりですから、試験体の製作は簡単な事なのですが、仕事を止めて製作するとなると人件費もバカになりません。
ちゃんとした成果を出そうとすると試験体は3体は必要になります。
そうすると、材料費は1体あたり2万は最低かかりそう。3体で6万。
いろいろな比較を行なうために10種類行なうと60万。
試験機が使わせていただけるようになったのはうれしいことですが、新たな課題が浮かび上がってきました。
でも、こういった施設が使えない人たちにとっては、贅沢な悩みなのでしょうね。