最近、デジタルカメラは画面を見ながら撮影するものが多いですね。
昔、写真部に所属した私としては、どうもそのスタイルが気に入りません。
一眼レフカメラの良いところは、写したいところにグッと迫れるところだと思います。
レンズを望遠レンズに交換したときなど、遠近効果も手伝って特にそんな感じがします。
もちろん、カメラのディスプレイも同じような画像が表現されているのだと思いますが、それは自分の目で見るのとは別で、表現された絵を見ているだけなのです。
それで、自分の心に響いてこないのではないかと思います。
小さなデジカメは持ち歩くのに便利だし、記録用に使うときは重宝していますが、やはりこれといった写真を撮るときはやはり一眼レフかなと思います。(あまり時間がないので、竣工写真ぐらいしか使えていませんが)
デジカメの映像と同じように、物選びも同じような感じではないでしょうか。
住まいを造ろうとするとき、出来上がったパンフレットや展示場、雑誌の住まいなどを参考にされますが、自分がその家に住んだ時のことをイメージされるでしょうか。
なかなか難しいことなので、私たちのような設計事務所が存在するのですが、どちらにしても住まい手の方々の生活観、住まい方が住まい作りには重要になります。
私も自分の住まいを展示ハウスのような形で見てもらっています。
木の家の出来上がったばかりの写真が雑誌に載せられていますが、木の家の勝負は何年か経った後です。
生活観があってこその良さがあります。
おしゃれで、ひとつの家具も置いていない、庇もないシンプルな家に住むことを想像してください。
もちろん、そんな家を選択することは自由ですが、ほとんどの方は生活というものを深く考えず、デジカメのディスプレイに写った姿で選んでおられるのではないでしょうか。
今日は、土曜日。
毎週のように新聞に折り込まれる家電量販店の広告を見て、そんなことを考えました。
考えすぎも良くありませんが、住まいを建てるということは一生のことです。
長年たって、美しく汚れる家。それが自然素材の家であり、日本の気候風土を考え長い庇を持つ家なのです。
雨や埃で汚れ、色落ちした何年か先の住まいの姿にグッと迫って想像してみてください。
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