伝統構法ってなんだ?

三和総合設計

2009年05月25日 09:42

伝統構法って何でしょう。

何度もこの話題について書いていますが、毎度、考えさせられます。
一般的には古くて良いものって感じで捉えられているのではないでしょうか。

現代構法に対比して、伝統構法って呼ばれることも多いですね。
でも、現代構法もいつかは伝統構法と呼ばれるかもしれない。
いや、今の現代構法は値打ちが無いので、将来も伝統構法として取り扱われることはないという人も多いでしょう。

でも、ひとついえることは、わざわざ伝統構法というからには、悪いものであってはならない。
そこに良いものがあるからこそ、「伝統」という言葉を使うのでしょうね。

ですから、良いもの、悪いもの、良い部分、悪い部分はきちっと分けなければならないと思います。
古くても良くないものもあれば、良くない部分があるけれど、それに勝る良いところがあるとか。
ちゃんと、冷静に考えていかなければなりません。

今、国のプロジェクトで伝統構法の木造住宅の設計法を作るプロジェクトが進められています。
そのとき、伝統構法というものをきちんと整理したうえで、設計法を考えなければなりません。
伝統構法を懐かしむ心だけで判断してはいけませんし、伝統構法を懐かしむような心も大事にしなければなりません。

そういったものに対する思いも人によって違いがあります。
でも、文化、伝統というものは国民全体のものです。
そのような幅広い心で物を見なければなりません。

古さを懐かしむばかりでもダメです。
その古さのどこに良さがあるのか。
それを分析する必要もあるでしょう。

そんなこと分析なんて情がないといわれる人もおられるかと思いますが、そのままにしておくといつかは消え去り、心の中にしか残らないものになってしまいます。

今はお金が一番大事な時代になってしまっています。
でも、それはおかしいと思う人も割りと多くおられるでしょう。
その方々に、物をお金で判断しないなら、仮にお金で判断するとしても見方を変えれば、こんなに良いところがあるんだよといえるようにならなければなりません。


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