木考塾(木造在来工法住宅を考える会)総会

三和総合設計

2009年06月01日 07:45

昨日、木考塾の総会がありました。


毎年、木考塾の総会はバーベキューと決まっています。
今年も東近江市(旧湖東町)にある工務店さんの敷地をお借りして開催しました。


総会の議事はいつも15分ぐらい。細かいことは決めません。
みんながんばってよい建物を建てましょう!が基本です。

最近では、住まいづくりはすっかりお金儲けのタネにされてしまっています。
でも、本当の職人さんたちは、良いものを作ることが優先です。
良いものを作ったうえで、自分達も生活できなければ困るという考え方です。

でも、最近のハウスメーカーをはじめとする会社は、まず会社が儲ける。
その上で、精一杯のことをやる(やらない会社もあるかもしれませんが。。)。
こんな順序です。

ですから、お客さんが、これぐらいの値段で家はできますかとたずねると、はいはいわかりましたと答える。
それがお客さんのためにならなくても。。。

本当の職人は、その値段ではちゃんとした家はできないよと答える。
そうするとお客さんは逃げていく。
お客さんが逃げても、いい加減な家を作るよりそのほうがいいということです。

木考塾は今年で設立11年になります。
伝統の木造を守ろうということですが、実はメンバーはかなり若い人が多いです。
本当に良い仕事がしたいけれど、どこの工務店に行っても腕を磨けるところがない。
そんな若い人たちが、木考塾のメンバーの工務店を頼って集まってきています。

木考塾は定例会を2ヶ月に一回ぐらい開催しています。
既成の建設業界や建築組合、建築士会より勉強できる機会は多いのですが、本当に良いところは別のところにあります。

皆が仲良くなることです。
それも、職人同士だけでなく、設計者、職人、監督さん、木材関係者、教育関係者、みんなが本当に仲良くなる。
わからないことはすぐに電話して聞ける。そんな関係づくりが何よりも大切です。

仕事をやっていてわからないことがあるのは当たり前。
本を買って読んでも書いていることはプロなら知っていることばかり。
もっと踏み込んだことを知りたい。
そんなときに仲間が大切になります。

設計者は現場のことを職人さんに聞きたい。
職人さんは理論的なことを設計者に聞きたい。
それができる関係作りが木考塾の一番の目標です。

同業者の工務店にもノウハウを聞く。自分ががんばってやっていることを惜しげもなく人に教える。
これからはそういう前向きで広い心が大事だと思います。

職人気質の良いところを持ちながら、さらに社会全体を考える公平な心を持つ。

そんなことが日本の住まいをまともなものに戻してくれると信じています。


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