あの悲惨な尼崎の脱線事故でJR西日本の山崎社長が起訴されました。
社長は現場が急カーブに付け替えられた時に、安全対策の最高責任者だったそうです。
死者の数などを考えても起訴は仕方が無いところですね。
でも、公判では否認して争う姿勢を見せているそうです。
今回の起訴では、山崎社長一人の起訴かと言われたりもしています。
私は今回の事故が予見できたかどうかと言われていますが、大きな責任はJRの民営化にあると言わざるを得ないと思います。
JRは皆さんもご存知だと思いますが、旧国鉄です。
国鉄は各地に赤字ローカル線を抱えており、JRが分割されてもその多くを引き継がざるを得ない状況でした。
民営化といっても、他の私鉄とは違い、最初から収支に関してはハンデを持ったスタートです。
ですから、利益の多く出る都会で、他の私鉄に負けるわけはいかないのです。
ATS装置を本来つけるべきであっても、それが設置される前であっても、スピードアップを図り、本数を増やし、他社に勝ち抜かなければならなかったのです。
もちろん、だからといって責任が問われないわけはないのですが、民間の企業と言うものは、利益を追求し、行くところまで行って問題を起こすのが普通です。
なぜなら、利益の追求が何よりも優先するからです。
JRに分割する前の国鉄にもいろいろ問題があったのでしょう。
でも、国の中枢をなす鉄道を民営化するのが本当に良いのでしょうか。
最近、地球温暖化が問題になり、鉄道輸送が見直されようとしていますが、利益だけを追求する企業になった今、国全体のことを考えた行動をJRがしてくれるのでしょうか。
JRの敵は私鉄だけではありませんね。
国を挙げて自動車産業をバックアップする。
高速道路休日1000円、もし民主党が政権をとり、公約どおりであれば高速道路の無料化が実施されます。
JRの採算はさらに悪くなり、地方路線の切捨てなども行われ、さらに地域格差が進むでしょう。
JRの事故は単に一企業の犯した罪であるとは思えません。
なぜ、民営化しなければならなかったのか、いろいろな面から反省が必要だと思います。
お金を儲けることがすべてに優先する。
国民もお金をたくさん持つことが一番の幸せであると考える。
こんなことが続く限り、形を変えていろいろな問題が出てくるでしょう。
皆さんの今の幸せも、こんなひずみの中で守られているものではないでしょうか。
一見、何の関係もないと見える自分も、JR事故の小さな責任を背負っているのではないかと思います。
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