伝統構法って何だ
9月12日に立命館大学で「伝統構法はこれからどこへ向かうのか」というフォーラムを開催します。
今日が、申込の最終日なのですが、二日前の5日に満員で受付を終了させていただくことになりました。
滋賀県だけでなく、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、三重、岐阜、愛知、岡山、広島、徳島、福岡、佐賀、福井、石川、富山、長野、山梨、埼玉、東京、茨城など各地から200名以上の関係者が一同に集まります。
その中で、パネルディスカッションの司会を担当することになっています。
パネルディスカッションのメンバーも多彩ですから、どういう方向に向かうのか。
いろいろ考えながら進めなければなりません。
こういったフォーラムをするときにいつも問題になるのは、「伝統構法」って何だということです。
大工さんたちは伝統構法を造る腕に誇りを持っておられます。
でも伝統構法って何?
筋違を使わない構法?。昔のやり方?。土壁の建物?。現在の基準法に適合しない(法律のほうが問題なのですが)建物?
色々議論になりますが、こちらの話をすると、何年掛っても結論が出ないところでしょう。
でもいえることは、長い間つくり続けられてきて、国民に文化として受け入れられ、社会に有益なものであるということは間違いないでしょう。
ですから、お金儲けのために伝統構法を売り物にしている工務店が建てている住宅は、形は「伝統構法」の形をしていても、伝統構法というべきではないのでしょうね。
現在建てられている新しい構法であっても、それが本当に住まい手のためのものであって、社会にも有益な建物はいずれ「伝統構法」と呼ばれる可能性もあります。
こうして考えると、いかに最近の住まいがいい加減なものか、金儲けの道具にされてしまっているのかを感じてしまいます。
外から見ても同じようなもの。
でも住まいは人が住む大事なものです。
家を造る思想が大切なのです。
さらに、住まいは社会性も考えなければなりません。
その場所に建って風景を造る。
美しい町並みが残っている地域は観光客がいっぱいで、人気がありますが、自分の家はなぜ工業化された味気の無い住まいばかり造られるのでしょう。
9月12日に向けてまだまだ準備をしなければならないことがいっぱいですが、各地から来る人たちと一緒に、一生懸命考えたいと思います。
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