貧困問題

三和総合設計

2009年10月24日 07:51

母子加算の復活が決まりましたね。

母子世帯だけでなく、ワーキングプアなど、いろいろな問題がたくさんあります。
今もテレビでそのような内容が報道されています。

結局、労働者に支払われる賃金があまりに安いことが原因です。
その一つの例に、公共工事の低価格入札があります。
景気が悪くなると仕事量が減り、何とか受注したいために予算の半分ぐらいでも受注しようと低価格で入札する。
そうすると企業の経営は苦しいので、それを数でカバーしようとし、さらに競争が激しくなり、落札価格はさらに安くなる。

その付けが、現場で働く職人さんに回ってきます。

資本主義社会が成立するためには、本当に自由で公正な競争ができるという条件が必要です。
仕事が少なくなったら無理をしてでも受注し、それを弱いものに押し付けることを始めれば、社会はおかしくなってしまいます。

大手の企業は物を安く売り、利益が薄いのを数で勝負しようとします。
そうすると、普通の(高いということではない)値段で売っていた商店は商売が成り立たなくなります。
それでも最初のうちは、購入者も安いことはうれしいことなので、喜んでいるわけですが、それが自分の生活に悪い影響になって出てきてしまうのです。

自分が勤めている会社の業績が悪くなり、今度は安いものであっても買い控えてしまうということにつながります。

健全な社会は、良いものを必要なだけ買うということです。
お得なものを買い続けると、社会全体はいつかおかしなものになってしまうのです。

以前にも書きましたが、ジーンズの安売りなどは喜んでいられません。

民主党の政策ではありませんが、要らないものは購入しないで必要なものにちゃんとした費用をかけて投資する。
こういった考えが必要ですが、世の中が冷えてくるとそうも行かなくなってしまいます。

これから経済対策に予算が使われると思いますが、ちゃんとしたもの、正当な費用のものが売買されるようにして欲しいものです。
非常に難しい問題だと思いますが、それをやらないと日本がますますおかしくなります。

とりあえず、大手企業を規制するということが本当は一番なのではないでしょうか。
大きな企業は自分達さえ利益が上がればそれで良いという考えを持っていますし、そういう考えを実行する力を持っています。

全く規制できないかもしれませんが、大きな企業からは税率を高くして税金をとる。
それぐらいのことを考えないと、ますます日本は沈み込みます。

昨日、住宅関連の会社の方とお話をしましたが、バブルのときより今はひどい。
全くその通りですね。
バブルのときは、お金に目がくらんで、無茶をした人がひどい目に合いました。でも仕方がないことですね。
でも、今は違います。
まじめにこつこつと働くこと自体が出来ないのです。

日本はそんなに裕福な国ではなくなったと言われますが、そうでもないと思います。
無駄なことにたくさんのお金を使っています。

携帯電話に多額のお金を支払っていませんか。
家族の為だといって、大きなワゴン車に乗っていませんか。
子どもが喜ぶからといってしょっちゅうディズニーランドに行っていませんか。
子どものためだといって、高い塾に通わせていませんか。

お金の使い方が間違っていると思います。
今、多額の費用をかけているものは、大きな企業が作ったイメージに乗せられているものが多いです。

本当に馬鹿な費用が多すぎます。
公共工事だけではないと思います。
むしろ公共工事のほうがましなぐらいです。

私達の世界でも、建築士の受験校があります。
資格取得のための学校に通うと100万近くかかるのではないでしょうか。
そんな学校がいろいろ動くために、試験の問題は難解になり、普通の人はなかなか合格しにくくなる。
その割には、建築の設計のことがわかっていない人が、建築士の試験に合格する。
建築士の質が低くなったからといって、国費を使って講習会をする。
その講習会の業務を資格学校が請け負う。

とんでもない堂々巡りが起こっています。

日本の一番の経済対策は、普通の社会に戻すことです。
必要なことにはちゃんとお金を払い、必要でないものは縮小させるべきなのです。

一見裕福だと思い込んでいた時代に必要と考えられてきた中身をもう一度見直すことが大事ですね。

一番に見直して欲しいのが、住宅です。
このあたりを書くと長くなるので、またの機会にさせていただきます。


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