安土町で閉庁式

三和総合設計

2010年03月20日 07:53

昨日、21日に近江八幡市と合併する安土町で閉庁式が行われました。

滋賀県の市町村も、大河ドラマや歴史ブームで全国的に有名になっている市町村も多くなりましたが、安土町といえばあの織田信長が建造した安土城で全国的に有名な町です。

その安土町が近江八幡市と合併するのですが、この合併は住民が望んだものではないということになっています。
一旦、前町長が合併を進め、議会もそれを承認したため、近江八幡市と合併することになり、国からも認可されてしまったのですが、合併することに反対する住民達が立ち上がり、反対派の町長が当選し、反対派の議員が過半数を占めることになったのですが、その手続きは認可後となったため、合併反対の意見は通らないことになってしまっています。

何事もルールがあるから仕方がないのかもしれませんが、そのルールが自分達の首を絞めていることはたくさんあります。

最初に近江八幡市と合併を決めたとき、住民の意思を充分吸い上げることができなかったのですが、町議会などに諮って承認を得ているため、ルールは守れていることになっています。

合併後、どのように進むのかわかりませんが、再度、町を分離することはかなり難しいのでしょうね。
住民の意志を尊重した道を考えて欲しいと思います。

日本は法治国家ですから、法律や制度に従い物事が進められていきます。
普通に考えるとこれは正しいことですが、これには盲点があります。

法律などは悪い者たちを取り締まるためにあります。
法律が出来ると、一旦、その法律で取り締まろうとした悪いやつ等は撃退することは出来るのですが、物事にはすべて穴があります。
つまり、法律はしてはいけないことが決められています。裏返して言えば、法律に書いていないことは、法で認められたことになってしまっているのです。

善良な市民、国民は最初から悪いことをする人はいないのですが、悪人は何とかして、人をだましてでも自分が有利になるようにもっていこうとします。
ですから、彼等にとっては法律が出来ることがむしろ有利に働くことも多いのです。
法律に定められていないことを行い、自分達だけが都合の良いように動く。
社会的な問題が起こり、その問題を解決するために新たに法律や制度が作られる。
また、その法律の穴を狙ってまた問題を起こす。
こんな事のくり返しです。

気がついてみたら、やたら多くの法律ができ、善良な市民達は何をするのも申請などの繁雑な手続きが必要になり、悪いことをしていた人達は、そんなこと見向きもしなくなっています。
市民が煩雑な手続きに苦しめられるだけでなく、行政にもその手続きを行う人件費などが多額に掛かるようになり、苦しむのは善良な市民ばかりということになってしまいます。

法律や制度がない中で、何が正しいのかを判断することは難しいのですが、法律や制度で何が正しいのかを判断することも意外と問題が多いのです。

住民の意見を充分吸い上げるべき議会なども、形骸化しています。
住民の意志をちゃんと吸い上げ、住民のための政治を行うためには、本当は大きな行政区ではなく、小さい行政区のほうが好ましいのでしょう。

今回の合併により、旧安土町の住民の意志がどのような形で満たされるのか。
そこがうまくいかないとしたら、やはり法律や制度はむしろ悪いほうに働いてしまうといわざるを得ませんね。


人気ブログランキング参加中。
 ↑ の部分をポチッと押していただくだけでOKです。
    クリックお願いします。


関連記事