13日の早朝に淡路島を震源とする地震が発生しました。
朝早く、携帯電話の音で目覚めた人も多かったと思います。私は緊急速報と思わず、嫁さんがけったいな音の目覚ましをかけてるなと思いました。
今回の地震の大きさはマグニチュード6.0。
今までの大きな被害を出した地震に比べれば、エネルギーは小さなものでした。
確か阪神大震災は7.3ぐらい、東北地震は9.0だったと思います。
マグニチュードと震度は必ずしも一致しないのですが、やはり大きなエネルギーの場合、震度も大きくなりがちです。
今回の地震における最大震度は震度6弱。
震度6弱のエリアもそんなに大きくありませんでした。
今回の地震で思ったことですが、建築基準法で設定している極希地震はこんな感じの地震ではないかということです。
あまりいい加減なことは言えませんので、あくまで私個人の感想として読んでください。
建築基準法というものを詳細に知らない人にとっては、建築基準法を守っておれば全く問題はないと思っておられると思います。
しかし、建築基準法は建物の最低限の性能を定めているものなのです。
ですから、確率は低くなりますが、今回の地震よりはるかに強い地震は起こる可能性があるということです。
過去の地震の歴史を見てみると、マグニチュードが7以上の地震はかなり少ないです。
しかし、6.0程度の地震は頻繁に起こっています。
ですから、今回の地震のような揺れに、建物は遭遇する可能性はあると考えなければなりません。
ただ、大きな揺れを記録したエリアは小さく、建物が完全に倒壊したような報道はほとんどありません。
いつものように屋根瓦がずれたり、ブロック塀が倒れたりしているのが主な被害のようですね。
このように考えると、最近の建物の耐震性能はかなり上がってきて、建築基準法で定めるレベルには達してきたのではないかと思います。
ですから、これから考えなければならないことは、昔から残っている既存建物をいかに耐震改修するかということではないでしょうか。
耐震改修といえば、耐震診断を行い、評点を1以上にすることと思われがちですが、今回の地震で考えると、最大震度のエリアは小さく、建物の状況によっては被害も小さくてすむ可能性があります。
ですから、耐震の評点1にこだわらず、建物の弱いところを修正するだけでかなり効果があると思います。
私もたくさん耐震診断を行ってきましたが、評点よりもここだけは改修したほうが良いと思う建物がたくさんあります。
お金をかけて完璧を求めることも良いことですが、建物の欠点を確実に改修することが重要だといつも感じています。
今回の地震は震源も浅く、どこでも起こり得る地震だと思います。
そういう地震に対して、どんな風に対応したら良いのか、それを考えるにはちょうど良い地震だったのではないかと思います。
できるだけ研究者の方々にいろいろ調査していただき、壊れた建物だけでなく、壊れなかった建物の特徴も調査していただきたいと思います。
人気ブログランキング参加中。
↑ の部分をポチッと押していただくだけでOKです。
クリックお願いします。
三和総合設計は、Forward to 1985運動に賛同しています。