YAHOOの意識調査で、安倍首相の靖国神社の参拝が8割近く支持する意見となっているようです。
YAHOOの意識調査とちゃんとした世論調査は違うと言いながら、8割近くの支持があるというのに驚いています。
依然、安倍政権の支持率も5割以上。
本当にこのような政策が支持されているのかと冷静に考えてみました。
こんなことを書いたら皆さんに怒られるかもしれませんが、最近のものの考え方は自分の欲望中心なのではないでしょうか。
もちろん、投票行動も同じ。
自分の損得を考えて一票を入れる。
自分の思い通りに一票を入れるのだからそれでよいように聞こえますが、本当にそれでよいのでしょうか。
原発のことでも、直接問題になる人は全国的にみると少ない。だから、原発が再開されても特に問題がない。
でも、立地県になるとそれで経済が成り立っているのだから、どんなに将来に不安があろうとそれを選択せざるを得ない。
沖縄の辺野古が埋め立てられても沖縄以外の人は直接大きな問題はない。
沖縄県でも、埋め立てや移設に関係しない人は振興策でお金が入ってくるからそのほうが良い。
靖国神社に首相が参拝しても特に自分に関係がない。それより、自分の国のことを他国の人がとやかく言うことのほうが腹が立つなど、自分が影響を受けていなければ特に問題がない。
それより、もっと経済的に楽になりたいというところでしょうか。
本当は、国民全体、世界全体のことを考えないと本当に幸せになることはあり得ないのですが、そういった影響はすぐに表れてくることはない。
当面、自分の都合でものを選択するというのが基本となっているのでしょう。
これが民主主義であるとしたら、民主主義は間違った方向に進んでいるというしかありません。
一方、体制に反対する人も、自分はそういったことにかかわりたくないというような逃げの方向のような場合が多いです。
たとえば、都会はいろいろな問題を抱えている。
都会を何とか変えなくてはいけない。地域格差をなくすために、どんなことが必要かと考えるのではなく、自分が田舎暮らしをすることで満足してしまうなど、もう一歩前進した行動がいろいろな人たちの協力で実現しようというような行動につながっていきません。
いつも、個人がそれぞれ行動すれば社会が変わるという考え方はうまくいかないと私は言っています。
個人的に社会を変えたいと思っても、いろんな理由でそういう動きができない人がほとんどです。
その隠れた思いをどうしてまとめるのか。
そこが重要ですが、そういうことが可能な政治家はほとんどいないし、いてもつぶされてしまうでしょう。
私の専門である住宅の世界でも同じです。
世の中、安くて早くて安い。お得感たっぷりの家がどんどん供給されています。
自分の収入や、置かれた立場を考えると、今、主流となっている家が売れるのは当たり前。
でも、いろんなことを考えると、そんな家で本当によいのかという感じです。
それに対して、家ってそんなものではないよと立ち上がる関係者がいる。
でも、その行動はというと、自分はそんな仕事はしたくない。
そこまでどまりです。
家に住む人のことより、職人としての欲望が先に立っている。
社会の仕組みが変わってしまい、長持ちする住まいを何世代ものことを考えて作ることができなくなってしまっている。
今、頑張って職人の技術を残そうとしているけれど、そんな仕事ができる人はまだまだ世間にはたくさんいる。
でも、技術はあるけれど、仕事がない。
そのあたりを何とかしないと、本当の意味での技術の伝承なんてありえない。
あの人はすごいという声を聞きたい欲望だけで動いているような感じです。
話がすごくそれてしまいましたが、自分の欲望だけでものの判断をしていては社会は間違った方向に進むということです。
もちろん、自分の欲望を満たしたいということは当たり前のことなのですが、それをどのようにして実現するのか。
社会全体を変えながら自分の欲望を満たすことを考えることです。
ですから、自分の欲望がおかしなものであれば、社会全体から受け入れられることはないので、実現されることはありません。
でも、今の社会なら、お金を持ち、力があれば何でもでき、考えていることがいくら正しくても、お金と力がなければ実現できない。
もし、実現しようとしたら、社会のはざまで、ニッチな部分で実現することで満足するしかないということになってしまいます。
YAHOOの意識調査はそういったことを反映した調査でしょう。
私はこのようにしたい。人から文句は言われたくないという人が表現する場。
社会がどのようなものであれば良いのかを調査する場ではないということ。
一般の世論調査も若干そういったところがあると思わなければならないでしょうね。
安倍首相の靖国参拝や政権運営に対して、本当はこのような社会が良いけれど、そんなことは実現不可能。それより目先のことを考えることが先決というのが今の日本でしょう。
公共意識の進んだ北欧と日本やアジアとの大きな違いはそんなところにあるのではないかと思います。
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