
2004年11月03日
柿渋
私が好きな自然塗料として柿渋があります。渋柿の青い未熟果を絞ってつくられます。発酵品なので、原液はちょっとくさいです。(私は匂いに敏感なのですが、この匂いはなぜか平気です。)匂いは自然に抜けていきます。私が好きなのは何よりもその色合いです。木に塗っても初めは塗ったかどうかわからないくらいなのですが、日が経つにつれ段々色が濃くなっていきます。赤茶色っぽい色なのですが、とても落ち着いた色で、なんとも言えない味があります。私の家では、柿渋和紙が建具に使われていて、初めは薄い茶色だったのが日に日に濃くなって今はとても味わい深い色になっています。上の写真はけやきの白太に柿渋を塗ったら赤味みたいになるんじゃないかとやってみました。棒状のものは白太のままのもので、木のねじが塗ったものです。どうです?ケヤキの赤味に見えませんか?けやきの白い部分は捨てられる運命にあります。でもおもちゃでならこんな形で復活できます。別に白いままでもいいんですが、やはり少しでも美しく見えるようにお化粧してあげると自然のものでこんなに変われるんです。


Posted by 三和総合設計 at 19:03│Comments(0)