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2006年01月12日

桟瓦の考案者

今日も新聞記事から。

今の日本家屋の屋根に乗せられている瓦は、お寺などに昔から使われていた丸瓦と平瓦を組み合わせて葺きあげる本瓦ではなく、軽量化された桟瓦というもの。
日本の原風景を作り出しているものが瓦ですが、この桟瓦の考案は江戸時代にされたようで、その作者は滋賀県大津に住んでいたことがこのたび正式にわかったようです。

瓦職人の西村半兵衛という人が考案したようですが、大津市の観音寺というところに住んでいたそうだという話だったのですが、瓦をテーマとした企画展を開くために資料を整理していたところ絵図が見つかり、正式に判明したようです。
滋賀県大津市観音寺は三井寺(園城寺)から歩いて5分もかからないところです。やっぱ大津は歴史の街なのですね。

私たちは伝統の技術を大切にすることを訴えていますが、何でもかんでも昔のものは良いのだという盲目的な行動は良くないですよね。
その当時の桟瓦は本瓦に対して偽者という扱いをされていたのでしょうか。
伝統の良さを理解し、そのエッセンスをその時代の生活様式に合せて改良していくという発想が大事だと思います。
最近では、民家、町屋、土壁など人気ですが、その良さが充分理解されているか疑問なところもあると思います。
建築技術というものは、一部の人だけに理解されるものでは良くないと思いますし、安い早いなどで、多くの商品として流通させようとするのも問題です。

私たち設計者に求められる技能は、この中間の発想、西村半兵衛さんのような発想が必要なのだと思います。



Posted by 三和総合設計 at 08:14│Comments(1)
この記事へのコメント

はじめまして、愛媛県の材木屋のアイモクでインターンシップをしている宮岡です、アイモクは古材を扱う会社で古材の流通を全国に広げようとしている会社です。
古材に興味があれば是非ブログを見てください。
ほんとうですね、昔のものがすべて良いのではなく、
今現在見直すべきいいものが多いということですね。
江戸時代から軽量化された瓦ってあったんですね、
知りませんでした、やはり昔の物もより良いものに改良することで
よりいいものになっていくような気もします。
Posted by 古材屋宮岡 at 2006年01月12日 14:20
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