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2006年06月01日

びわ湖材で家を建てる人に柱100本プレゼント

今回は、滋賀県の広報誌「滋賀プラスワン」からの情報です。

今年も、滋賀県は滋賀県産木材を一定量使った住宅の建設に対し、柱を最高100本プレゼントする事業を実施します。プレゼントされる柱と同量以上の木材を別の梁などに使うことが条件になります。
この事業は今年で確か3年目をむかえると思いますが、今年からは募集件数が増えたことと、プレゼントされる樹種が今まで檜だけだったのが杉材も増やされることになりました。
私たちが県産材の活用を図るためには杉の活用も考えなければならないといった主張が取り入れられたものだと思っています。
この事業が進められることにより、県産の木材が徐々に動くようになってきたことも事実です。

しかしながら、問題もいくつかあります。
まず一つは、使う人が本当に県産材の良さを理解し、生かそうとしているかということです。柱が100本プレゼントされるということは、時価で40万ぐらいになります。ですから、ただ安くつかせたいというだけの人の応募も多く、中には、せっかく木をいただいても全く木が見えないデザインの家にしている人もあるようです。木の供給側では一定の効果が出てきましたが、住まい手側ではまだ問題も多少あるようです。
もう一点は募集期間が限られていることです。今年も、7月から8月末までと10月から11月末までの2回の募集です。
役所のやることですから、どうしても「年度」という壁があります。4月に入ってから新しい事業を議会などで通し、それから始めると7月ごろからの募集になる。年度内に完成させることを考えると、11月ごろまでの募集になる。すべてお役所の事情です。
先ほども書いたように、プレゼントを受けている住宅が県産材をうまく生かした住宅とは限りません。ある住宅がプレゼント受けるに値するすばらしいものだとしても募集期間に合わないためプレゼントが受けられないということが多く起こります。

どんな制度でも文句を言えばきりがありません。
それでも最近の林務の行政は地域材を使っていこうとしている私たちの意見をできるだけ取り入れていただいています。
当初、募集期間が1回だけだったのに対し、2回に分けること。檜だけのプレゼントでしたが、杉も対象に入ったことなど、徐々に良い方向に向かっているのではないでしょうか。
これからも、民の力も発揮し、より良い地域材を使った住まいづくりを進めて生きたいと思っています。



Posted by 三和総合設計 at 06:59│Comments(0)
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