2008年02月25日

地方分権

地方分権が叫ばれています。

そういった中で、全国の知事などを中心に「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」(せんたく)という動きがあります。

滋賀県の知事も「せんたく」に参加することを選択したようです。

地方分権。
地方分権が本当に必要だと思っている人はどれほどいるのでしょう。

でもこれからの世の中、地方分権を進めないととんでもないことになると思います。

昨夜も「木の家ネット」の運営委員会で、伝統構法をこれからどのように守っていくかという話がありましたが、伝統構法を守ろうとしてもやり方は国だのみになってしまいます。
国交省の木造住宅振興室を頼って、建築指導課に意見をいう。国の定めた研究者にお願いして伝統構法を何とか制度化してもらう。
今の社会の仕組みではこんなやり方しかないのです。

そもそも伝統構法って何でしょう。
決まった形は無いのです。もちろん日本の気候風土を基にしていますので、全国で共通項はたくさんありますが、地方によっての違いも多くあります。

中央集権形のやり方ならば、その伝統構法を一つの形にまとめて、研究者が理論化し、国に法制度化してもらうという方法になるのです。
一旦、法制度化されると、それ以外のやり方はすべてダメということになり、それこそ地方の文化を中心とした伝統構法は消え去ってしまうのです。

国が一括して物事を進めようとするから、なんでもかんでも法制度化しなくてはいけない。
法制度化すると、細かな配慮をしなければならないから、微妙な部分は捨て去ってしまうといことになると思います。

伝統構法を守るためには、地方にその判断を委ね、判断の仕方だけを中央に担当してもらえば良いのです。
今の現状では、地方にその実力が無いのも事実ですが、そんな無能な地方を作ってきたのが今の中央形の社会構造なのだと思います。

中央形のやり方を望む人たちは、中央さえ押さえれば自分たちの思うとおりになることを望んでいる大手企業、権限を自分たちの思うままにしたい中央官僚、それに巣づくっている政治家たちでしょう。

皆さんのご存知の通り、この仕組みは大変な無駄づかいがされますね。
大手企業が活躍することにより、一見、物の値段が安くなったように見えますが、実は多額の負債を国や地方にため込み、無駄を省けなければ、消費税のアップなども考えられ、いつまでも庶民の暮らしは楽にならないでしょう。

自分たちの生活は自分たちの力で守る。これが大切です。
物事の問題を解決するのに、何でもかんでも東京へ出かけないとどうしようもないということではいけないと思います。

まして、伝統構法を守るために、伝統構法をまったく捨て去った東京へ出かけなければならないなんておかしな話ですね。

地方の文化は地方で解決する。その手助けをするのが国であって欲しいと思うのです。
国民が本心からそれを望まないことには実現しません。
いつかは東京に出たいなと思う国民では、地方文化は守れませんね。 



Posted by 三和総合設計 at 07:42│Comments(0)
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