2014年07月29日

一生懸命な時代

昨日、また、Nゲージのキットを組み立てました。一生懸命な時代

以前は、旧型の客車を作りましたが、今回は旧型国電。ゲタ電といわれているものです。

一生懸命な時代

完成予定はこんな感じ。
一生懸命な時代

両方とも私が中学生から高校生ぐらいで廃止されたものなのですが、非常に味わい深いデザインです。
最近の九州の特急のようなデザインを尽くしたものではないのですが、その時代の一生懸命さを感じてしまいます。

最近の特急電車は、お金儲けをするために、お客さんが乗りたいなと思うようにお金をかけてデザインし作られていますが、この時代は、自分たちが持つ技術を駆使して精一杯のものをつくる。
お金をかけてお金を儲けるというより、無駄なものは省くができるだけ乗車する人が良いようにというような思想で作られており、それがデザインに出ていると思います。SLなんかもそうですね。

ですから、今、昔のデザインと同じものを作っても美しさを感じない。
一生懸命な時代に作ったものですから、その美しさを感じてしまいます。

ちょうど、建築で言えば、町屋や、民家などが同じようなものだと言えると思います。

建築家と称する人が変わったデザインをしてもちっとも美しいと感じない。
有名な建築家が講演するからと言って、ちっとも聞きたいと思わない。
変わった形の住宅ができたからと言って、ちっとも魅力を感じない。

遊び心や美を求める考え方があるのかも知れないけれど、一生懸命さが伝わってこない。

ものの無かった時代に、何とか良いものを作ろうとする心が伝わってこないような気がします。

私たちの事務所が目指すもの。
奇抜なデザイン、人の気を引くデザイン、設計者が住む人より評価されるようなデザインはしません。

あくまで、住む人のために一生懸命考える。お金が無い中で安くてお得なものを目指すのでもなく、持つ力を最大限に発揮して住む人が一番良さを感じる建物を設計してきたいと思います。他とそう変わらない建物だけど、何かわからないけど良い建物に思える。これが一番だと思っています。

最近のJR九州の特急電車、デザインした人の名前が出てきますね。
それに引き換え、SLや旧型国電、旧型客車などは誰がデザイン(設計)したのか出てきません。

有名建築は設計者の名前が真っ先に出てきます。
それに引き換え、民家や町屋は誰が設計したか知る由もありません。

有名建築といわれた建物がどんどん壊されている昨今、みんなに愛され長く使われるデザインとはどんなものなのでしょうか(最近は長く使われるよりお金儲けや、自己満足が目的なので、目的が達成されたらすぐ壊しても問題ないのかもしれませんが)。


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