2005年01月26日

CPD制度

建築士会でCPD制度がすすめられています。正式名は「建築士会継続能力開発制度」といいます。
この制度は 「建築士資格の国際相互認証への対応,指定講習廃止への対応,等の外部環境の変化、に加えて,何よりも自分たちの問題である、建築士への不信の払拭、減少傾向にある建築士会会員増強、等に対応する行動の第1歩として、今,CPDを始める。」 という目的で開催されるようです。建築士のレベルが低下しているのは事実ですが、このような制度を進めたからとしてもほとんど効果はないと私は感じています。なぜなら、この制度のもと開催される研修の内容のレベルがあまりに低いからです。建築士会の会誌にごく基本的な内容の技術解説がなされていて、これを読めば何単位などと書かれています。5年に一度開催される指定講習会を受けただけで12単位など、こんな内容なら何単位集めてもあまり意味がないように思えます。
指定講習会についても、建築士なら誰でも知っているような内容を一日でざーっとこなしてしまうだけです。どう考えても、天下り団体の連合会の金稼ぎとしか思えません。CPD制度も同じようなものでしょう。大の大人が、手帳を購入し(これが金稼ぎになる)、それにシールを集めて貼っていくようです。こんなやり方で建築士の良し悪しが判断できるはずがありませんが、会の役員さんは一生懸命になっている人もいるようです。私が所属する建築士会では研修会や学習会はほとんど行なわれません。このような上の組織から通達のあった事業ばかり一生懸命です。
住まい手の皆さんにお願いします。どうか、このような制度なんかで建築士の良し悪しを判断しないでください。実際、仕事内容をみたり話を聞いたりして自分の目で確かめてください。
一級建築士なら木造住宅は簡単に設計されると思っておられる方も多いと思いますが、実は木造のわかる一級建築士はほとんどいません。
制度や規則などができればできるほど、正確な判断が失われていくことは悲しいことです。






Posted by 三和総合設計 at 17:58│Comments(0)
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