
2004年11月01日
着物
少し早い話題ですが、年があけると成人の日がやってきます。実は私の娘が今年で20歳になり、来年成人式を迎えるのです。同じような境遇の方はすでに体験済みまたは体験中だと思いますが、娘宛ての着物のダイレクトメールがくることくること。もういい加減にして欲しいといったところです。私は、成人式を迎える女性が着物を着るのをあまりいいようには感じていません。もちろん、和服の文化を否定する訳ではなく、今の成人式=和服という図式が気に入らないのです。先日も、娘が嫁さんの両親に和服を買ってもらうということになり、あまりの高額な費用にお断りしたことがありました。「一生に一回のことだから」とどの人も同じような発言をされます。もちろんそういうこともあるのですが、当の本人は着物についてすごく安易に考えていました。きれいだから一度着てみたいという気持ちはわかりますが、本当にそんな理由だけでいいのでしょうか。成人式にいくから着物を着るのではなく、着物を着るから成人式に行くといった感じです。あまり着物を否定すると日本文化を否定することになるので書くのはまずいかもしれませんが、あまりの安易さに少し怒りを感じるほどです。
着物を売る業者さんは、昔からの着物の良さを充分わかっているのですが、生活様式が変わったことにより着物が着られなくなり、それに対し新しい対策を考えることなく、成人式や結婚式など勝負できるところだけで、高額な商品を売ったり、貸したりしています。
これって、日本の和風建築の工務店に似ていませんか。昔からの工務店のまだ多くが、日本の生活様式が変わってきたにもかかわらず、昔と同じような間取りと木の美しさだけで勝負しています。本当ならば新しい生活様式に合いかつ伝統的な技術を活かす必要があるのですが、昔ながらの住まいが欲しい人だけを相手に細々と仕事を続けています。
今の生活様式や生活形態にも多く問題はあると思いますが、そのあたりに対してはしっかりとした考え方でもって批判もしながらもよりよいものを提案していく必要があるのだと思います。
日本建築はまだ着物ほど生活からかけ離れるところまでは行っていないのかもしれませんが、着物を扱う商売をしている人を見ていると将来が危ぶまれます。
着物を売る人の「一生に一度だから」という言葉の中に、着物を着る人のことを考えた部分が本当にあるのでしょうか。そのように言って、売りたいだけのように聞こえてしまいます(もちろんそうでない人もおられるとは思いますが)。
住まいを供給する側も本当に住まい手のことを考えているでしょうか。自分の今までしてきた仕事が和風の日本建築だから薦めているだけということはないでしょうか。本当に住まい手のために胸をはって薦められる住まいってどんなものでしょう。少なくとも供給側は表現できなければならないと思っています。
ハウスビルダーの中には、和風も洋風も輸入建築も2×4も何でもできますという業者がいます。ほんとにどんな建物が良いと思っているのでしょう。きっと本音は「儲けの多い建物」なんでしょうね。
着物を売る業者さんは、昔からの着物の良さを充分わかっているのですが、生活様式が変わったことにより着物が着られなくなり、それに対し新しい対策を考えることなく、成人式や結婚式など勝負できるところだけで、高額な商品を売ったり、貸したりしています。
これって、日本の和風建築の工務店に似ていませんか。昔からの工務店のまだ多くが、日本の生活様式が変わってきたにもかかわらず、昔と同じような間取りと木の美しさだけで勝負しています。本当ならば新しい生活様式に合いかつ伝統的な技術を活かす必要があるのですが、昔ながらの住まいが欲しい人だけを相手に細々と仕事を続けています。
今の生活様式や生活形態にも多く問題はあると思いますが、そのあたりに対してはしっかりとした考え方でもって批判もしながらもよりよいものを提案していく必要があるのだと思います。
日本建築はまだ着物ほど生活からかけ離れるところまでは行っていないのかもしれませんが、着物を扱う商売をしている人を見ていると将来が危ぶまれます。
着物を売る人の「一生に一度だから」という言葉の中に、着物を着る人のことを考えた部分が本当にあるのでしょうか。そのように言って、売りたいだけのように聞こえてしまいます(もちろんそうでない人もおられるとは思いますが)。
住まいを供給する側も本当に住まい手のことを考えているでしょうか。自分の今までしてきた仕事が和風の日本建築だから薦めているだけということはないでしょうか。本当に住まい手のために胸をはって薦められる住まいってどんなものでしょう。少なくとも供給側は表現できなければならないと思っています。
ハウスビルダーの中には、和風も洋風も輸入建築も2×4も何でもできますという業者がいます。ほんとにどんな建物が良いと思っているのでしょう。きっと本音は「儲けの多い建物」なんでしょうね。
Posted by 三和総合設計 at 18:03│Comments(0)