2004年07月20日

古都指定

京都、奈良などと同じように、大津市が古都指定されました。当社のホームページの滋賀の国宝コーナーを見てもらってもわかりますように、滋賀県には多くの国宝建築物があります。数で言うと奈良、京都についで3番目の多さだそうです。その中でも大津市には9つの国宝建築物があり、そういった面から見ると古都指定もありうる話のように思えます。しかし、現状の大津市の状況はどうでしょう。県都である大津駅の玄関口には、消費者金融の大きな看板が目立ち、代表的な景観である琵琶湖や比叡山などは望める状態ではありません。湖西地方の動脈である国道161号線沿いも、洋服の○○などを始めとする巨大看板が立ち並んでいます。西の玄関口の西大津駅は「大津京」と改名する運動が起こっていますが、周辺に大津京の遺跡があったようだという以外は、高層の味も素っ気もないマンションが景観を崩し、「大津京」といった名前とはかけ離れた状態です。園城寺の前には公共建築物である警察の宿舎が建っていますが、プレハブでどこの国のものかわからないようなデザインが景観を崩しています。日本では戦後、経済復興にやっきになって、今まで守ってきた日本の心を失ってきました。何十年もかけてだめになってきたのですから、より良い町に戻していくのも何十年もかかるのでしょう。まだ、古都指定されるだけのものがあるまちですから、他のまちよりは良い点がたくさんあるのでしょう。私たち、建築や街づくりにかかわるものたちが力を入れていく必要があると考えています。





Posted by 三和総合設計 at 18:18│Comments(0)
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