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2005年04月19日

えーっ!知らんのお?

新学期が始まりましたね。我が家の子供はすっかり大きくなってしまったので、学校が始まっても、あの新鮮なというか、振り回されて落ち着かない気分は遠い昔の話になりつつあります。そんな中、ひさしぶりに子供たちのあの熱気に接する機会がありました。大津の森の木で家を建てよう!プロジェクトで、今春中学生になったばかりの子供たちに山の話をする企画がありました。子供たちは葛川少年の家での一泊研修。新しい友達とのお泊りで気分はとてもhigh!そんな中、就寝前のひとときに山の話を聞くのです。今回この学校では技術家庭で使う教材に大津の木を使ってくださいます。


それで、その木が、どのように育てられ、伐採されるのか、そしてどのようにして板にされていくのか、子供たちは何も知らないので聞く機会を設けたいというとで、今回の企画が実現しました。はしゃぎまわる子供たちを見てちゃんと聞いてくれるのかなと心配になりましたが、さすが!先生。話が始まる前には、みんなシーンと静かになりました。話が少しずつ進んで、先生が杉板を見せ、節のところを指差して「これ、なんていうかわかるか?」と子供たちに質問しました。まず、ひとりの子供が、手をあげて「板!」「ちがうちがうこの黒い模様のことや」「それはわかりません」。次にまた手があがりました。「木目!」「うーんこの黒いところやで?」「わかりません」「他にわかる人いませんか?」「・・・・・・」。私は心の中で「えーっ!!節を知らんのお???」ちょっとびっくりの反応でした。もしかしたら知っていても遠慮して答えなかった子供もいるのかもしれませんが。節が枝の跡だということまでは知らないと思っていたけど、節という言葉まで知らないとは・・・・。「お前の目は節穴か!」と言っても通じないのね。節穴を覗いたりしたことないのかなあ。そうだよねえ。木に接することもないし、本も読まないし。節という言葉は存在しない世界なんだね。ちなみにわが子に質問したら、上の子はもちろんわかっていますが、下の子は高3だというのに初めの言葉は「目!」「えーっ、節やんか」「あっそやそや」この子ホンマにわかってるんやろか。がっくりです。日本の将来が心配です。

普段は山や木を相手に黙々と仕事をしているメンバー。話すのはちょっと苦手だと緊張しながらも一生懸命話しをしてくださいました。私は子供たちの反応が見たくて見学だけの参加でしたが、何も知らない子供たち、もちろん普段の生活の中で本物の山や木と接する機会のない子供たちに伝えることの難しさも感じました。とりあえず、プロジェクト初めての試み、課題はいろいろありますが、これが大切な初めの一歩。これからも頑張りたいです。いや頑張らなければ・・・節が絶滅しないように・・・・。






Posted by 三和総合設計 at 18:18│Comments(0)
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