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2006年01月27日

端材から床柱

ずっと以前にも書きましたが、我が家は実家の祖父が約60〜70年前に植えてくれた山の木を使って建てています。その山の木の伐採は今から約2年前に行いました。その時の事をこれから何回かに分けて思い出しながら書いてみようと思います。
最初の今日は床柱のお話です


まず木を伐採する前にどのくらいの大きさの木が何本あるのかを下調べにいきました。
実家の父に山の境界を教えてもらいながら、長さや太さ、木の状態などを1本1本チェックしていきます。使えそうな木には白色のビニールテープを巻き、番号札をつけていきました。同じ時期に植えられた木でも、太くて手がまわらずなかなかビニールテープを巻きつけられない木もあれば、簡単にキュキュっと巻きつけられる木まで様々。



そのなかでも、ひと際細くひょろひょろっとした木が数本ありました。よく見てみると、その木は杉ではなく桧だったのです。
同じ60〜70年かけても、桧は杉のように梁に使うような太さまでは成長しません。でも、柱に使うにはちょうど良い太さになります。
しめしめ。桧を数本でも使えるなんて、ちょっとラッキーかも!!なんて思ったのもつかの間。。。さらによく見てみると根元の方が腐っていて、どうも使えそうにもない感じだったのです。残念。木の伐採の時にも業者の方に
『この桧、ここに残しておいても仕方ないから、とりあえず(山から)出すね。』
そう言われた桧ちゃん。まぁ、端材として何かに使おうかな?私もそのぐらいに思っていました。



ところが!その後、腐った根元の部分をカットして製材をしてみたところ、現れたのは節の無いスベスベお肌の桧ちゃん!!
大工さんとの検討の結果、その桧材を我が家の床柱として迎え入れることになりました。床柱とは言っても、もともとの設計段階から世間一般で言われている銘木を床柱にしていたわけではなくて『手元にある柱材の中で、キレイめな材を床柱にしたらいいかな』という考え方だったのでちょうど良かった。とても思い出深い床柱です。



山にある木(植わっている)を視るにはまだまだ素人の私。
木の伐採→木どり→製材
という流れの中での一喜一憂をもう少し書いてみたいと思います。次回は『まっくろくろすけ』のお話です。





Posted by 三和総合設計 at 11:55│Comments(0)
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