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2006年01月28日

ホテルの不正改造

ホテルの不正改造が明らかになりました。

耐震強度偽造についで、建築界の新たな不正ですが、こういう話は正直言って昔からよくあった話です。
検査を受けた後、改造する。これは住宅の世界でもある話です。
住宅金融公庫の中間検査を受けたあと違ったものにしてしまう。これは住まい手の方も承知の場合もあるようです。
最近では、住宅を建てると完了検査を受ける。これがだんだん意識として当たり前になりつつありますが、昔は検査を受けないのが当たり前で、建築基準法が「ざる法」といわれたゆえんです。行政はまじめに仕事をしているものに対しては厳しく対応するのですが、そういった違反に関しては知っていてもまったく無視していました。

今回、不正が見つかったのはホテルですが、マンションにも同様の違反があるでしょう。
特に、マンションについては各行政が定める指導要綱というものがあります。
その中には、車社会を反映して、戸数分の駐車場を求める内容があります。そのため、建物の1階部分は駐車場などに当てられることが多いのですが、いつの間にか駐車場が店舗になっていることを見かけることがあります。
マンションは建築制限いっぱいに建てられることが多いのですが、駐車場は容積率計算の対象に入っていません。その駐車場を他の用途に変更すれば容積率計算対象となり、容積率オーバーということになる可能性が高いのです。
建物の全体の大きさが変わらないのに法適合から不適合に変わるのも少しへンですが法律というのはそんなものです。
逆に考えれば、もともと建設されているマンションは、法律のさまざまな緩和によって適法状態になっているだけで、廻りの周辺住民にとっては迷惑な存在なのです。



Posted by 三和総合設計 at 07:26│Comments(0)
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