
2006年12月06日
自由化に虫食う虚業
近未来通信の詐欺容疑の捜査が進められています。
新聞の社説に「自由化に虫食う虚業か」と書かれていました。
まったくその通りですね。
中継局のオーナーになれば通信料収入から毎月配当が行われる。最低1000万の出資で1年後から月百万以上の収益があるというものだったそうです。
この勘定からいくと2年後には元金が回収できて、それ以後は毎年1000万以上の収入が入ってくるということになりますね。
こんなこと普通に考えておかしいと思わないのでしょうか。
近未来通信という会社が虚業ですが、これに出資をしようとする人も虚業を求めているわけです。
お金さえ投資すれば仕事になる(銭になる)世界が今の社会なので、こういった馬鹿な話も信じてしまうのですね。
貧富の差が広がり、苦しんでいる人もあれば、金の行き場に困っている人もあるのでしょうか。
虚業といえるほどかわかりませんが、住宅の世界でも同じことが言えますね。
不動産業者が住宅を建てる。建設業の登録はしているが実は仕事はすべて丸投げですね。本業の不動産の仲介などは非常に重要な仕事です。
しかし、銭にならないため建設業でも登録し、ピンはねして儲けようかといったところです。
木材業者が住宅建設を行うこともありますね。こちらは少し事情が違って、あまりにひどい値段を工務店から要求されるから、それなら自分たちで住宅建設を行ったほうが良いぞといったところです。
工務店は設計施工といって1級建築士事務所の看板を上げているところがかなりあります。しかし、その実態はちゃんとした設計を行うわけでなく、お客さんを自分たちのところに取り込むための営業手段という場合がほとんどです。
そういったわけですから、設計料は無料です。住まい手にとって大事な設計という作業がただでできるはずがありません。
設計事務所はというと、オープンネットシステムなどといって工務店の仕事を飛ばして直接専門業者と契約する方式を理想のシステムなどと言ったりしている場合があります。
一見良いように聞こえますが、住宅建設に多くの職人さんがかかわる難しさを管理する工務店や現場監督を抜きにすることは、出来上がりや工期の管理などに大きな問題を抱えます。また、完成した後の保障の問題も抱えています。
このように住まいづくりの中でもさまざまな「小虚業」が起こっています。
なぜなら、お客さんにお得感を与えないと商売ができないような社会になっているからです。
坪○○万から。○○をサービスします。今ならこんなお得が。設計は無料で。などいろいろなキャッチフレーズがありますが、本当のあるべきサービスは、それぞれの専門職が自分の技能や知識を最大限に発揮することではないでしょうか。
これを実現するためには、お得感を求める社会をやめなければなりません。
また、富が著しく偏るような社会もだめです。
落ち着いて住まいづくりができるような社会が、住まい手のためにも造り手のためにも欲しいと思います。
新聞の社説に「自由化に虫食う虚業か」と書かれていました。
まったくその通りですね。
中継局のオーナーになれば通信料収入から毎月配当が行われる。最低1000万の出資で1年後から月百万以上の収益があるというものだったそうです。
この勘定からいくと2年後には元金が回収できて、それ以後は毎年1000万以上の収入が入ってくるということになりますね。
こんなこと普通に考えておかしいと思わないのでしょうか。
近未来通信という会社が虚業ですが、これに出資をしようとする人も虚業を求めているわけです。
お金さえ投資すれば仕事になる(銭になる)世界が今の社会なので、こういった馬鹿な話も信じてしまうのですね。
貧富の差が広がり、苦しんでいる人もあれば、金の行き場に困っている人もあるのでしょうか。
虚業といえるほどかわかりませんが、住宅の世界でも同じことが言えますね。
不動産業者が住宅を建てる。建設業の登録はしているが実は仕事はすべて丸投げですね。本業の不動産の仲介などは非常に重要な仕事です。
しかし、銭にならないため建設業でも登録し、ピンはねして儲けようかといったところです。
木材業者が住宅建設を行うこともありますね。こちらは少し事情が違って、あまりにひどい値段を工務店から要求されるから、それなら自分たちで住宅建設を行ったほうが良いぞといったところです。
工務店は設計施工といって1級建築士事務所の看板を上げているところがかなりあります。しかし、その実態はちゃんとした設計を行うわけでなく、お客さんを自分たちのところに取り込むための営業手段という場合がほとんどです。
そういったわけですから、設計料は無料です。住まい手にとって大事な設計という作業がただでできるはずがありません。
設計事務所はというと、オープンネットシステムなどといって工務店の仕事を飛ばして直接専門業者と契約する方式を理想のシステムなどと言ったりしている場合があります。
一見良いように聞こえますが、住宅建設に多くの職人さんがかかわる難しさを管理する工務店や現場監督を抜きにすることは、出来上がりや工期の管理などに大きな問題を抱えます。また、完成した後の保障の問題も抱えています。
このように住まいづくりの中でもさまざまな「小虚業」が起こっています。
なぜなら、お客さんにお得感を与えないと商売ができないような社会になっているからです。
坪○○万から。○○をサービスします。今ならこんなお得が。設計は無料で。などいろいろなキャッチフレーズがありますが、本当のあるべきサービスは、それぞれの専門職が自分の技能や知識を最大限に発揮することではないでしょうか。
これを実現するためには、お得感を求める社会をやめなければなりません。
また、富が著しく偏るような社会もだめです。
落ち着いて住まいづくりができるような社会が、住まい手のためにも造り手のためにも欲しいと思います。
Posted by 三和総合設計 at 07:24│Comments(0)