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2007年01月27日

アパホテルの耐震偽造

アパホテルの耐震偽造がやっと明らかになりましたね。

以前から、問題として取り上げられていたのに今頃までかかったのはなぜでしょう。
なにやら、与党のお偉いさんとの関係も取り立たされています。

私もアパホテルは泊まったことがあります。
当社の富山分室がある礪波市にも駅前の非常に便利なところにあるのです。
宿泊費も非常に安いので助かるのですが、やはりこういう裏があるのですね。

いつも書いているように日本の経済は過当競争時代です。
そんな中で急成長する企業はほとんどが価格破壊。
価格破壊の商品はどこかおかしいところがあるのだとわかっていてもついつい手が出てしまう。
私も含め消費者も反省しなければならないと思いますが、まともなものが評価されるシステムづくりが必要ですね。

何とか消費者の方々に伝えようとするとマスコミなどの利用しかない。
そうすると売値が高くなってしまい、あまり売れなくなる。
価格を下げようとすると、いい加減な商品になってしまう。
こんなことの繰り返しです。

マスコミを使った宣伝活動以外の広報手段を何か考えないといけないと思うのですが、良い方法が思い当たりません。

何度も書いていますが、続けてみていただいている方ばかりではないと思いますのでもう一度書きます。

建築基準法は建物の最低基準を定めたものです。
この基準をクリアーしていないということは、世の中に存在してはいけないものと判断しても良いものです。

そういうことですから、建築基準法をクリアーしているから良い建物とはいえないということです。
良い建物は建築基準法や制度では、はかれないということです。
基準法は粗悪な業者を排除することを目的としていますが、建築基準法を守りいかに安く作るかが業界の目標になってしまっています。
購入者が「安くて良い建物を」と考えるのですが、この「良い」という判断に基準法クリアーが利用されていることが問題なのです。

本当に良いものは、制度や数値だけでは判断できません。造る技術者のプロの自覚や技能が必要です。
私たちは何とかそれを判断できる目を持ちたいものです。



Posted by 三和総合設計 at 07:49│Comments(1)
この記事へのコメント

もちろん多くの建築関連の方々がまともであることを信じているのですが、いったい建築・建設の業界の常識はどうなっているのかと思うこともあります。
例えば、家電メーカーや自動車メーカーなどはコストダウンは必須の開発項目でありながら品質は以前よりもさらに向上することに必死です。それがあってこそブランドイメージを傷つけないわけで、それができないと会社は衰退するだけです。しかし、建築業界はコストダウンのために品質低下は致し方がないと考えているとしか思えないときもあります。我々素人はどういう目で見ればよいのでしょうか。
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COMMENT:
AUTHOR: 岩波正
DATE: 01/28/2007 20:13:17
思考亭さん。

多くの建築関連の方々がまともかどうか。
あまりまともな人は少ないのではないでしょうか。
ただ、その原因は施主がそれを求めるからです。

今の建物の発注者はその建物の利用者ではなく、それを造ることにより儲けようとする人々です。
ですから、発注者が望んでいることでもあるのです。
建物を安く造らせ、それにより利益を上げようとしているのです。

また、建築業界以外でも同じようなことがあるのではないでしょうか。
法律を逸脱するかどうかということはありますが、最近の家電製品でも性能は良いけれど壊れやすいことはありませんか。
昔なら10年以上平気でもったビデオデッキも故障するのが早くなりました。

これも消費者がとりあえず目先の低価格を求めようとするからではないでしょうか。
Posted by 思考亭 at 2007年01月27日 14:45
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