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2007年06月13日

文化財の耐震補強を考える講演会

昨日、京都市国際交流会館で「文化財建造物の耐震診断と維持管理技術の最前線」という講演会が開催されました。

講演会は全体で3時間半。
4人の講師が、伝統木造建築物の耐震や木材の劣化、文化財修理の現場からなど文化財建築物の保存修理に関して、いろいろな方面から報告されました。

特に文化財は息の長いものですから、木材の劣化を考えながらの耐震補強が必要です。また、文化財ですから補強が出来れば何でも良いというわけにはいきません。見た感じも構造的にも文化財の特性に合わなければなりません。

そんな細かな配慮がなされながらの保存修理というものがいかに大変なものかという感じでした。

木造建築物の特性を生かすということは文化財だけでなく、一般の住宅でも必要なことです。
短い期間の利用を前提に、安さだけを求めた住まい造りはもうやめなければなりません。
そういった目標を達成するためには、伝統的な木造建築物の保存修理の技術が生かされることが出来るでしょう。

こういった講演会の技術が住宅にも活かせるといいのにと思います。


当日、会場で木の家ネットのメンバー数名に会いました。
私の事務所からは数10分で行ける会場なのですが、愛知県からの参加には驚かされました。
木の家ネットのメンバーがいかに木造建築に真剣に取り組んでいるのかということを実感させられました。

講演会が終わった後に、私と坂元さん(木の家ネットメンバー)がいっしょに仕事をしている建物に愛知県から来られた仲間を案内しました。



Posted by 三和総合設計 at 06:28│Comments(1)
この記事へのコメント

文化財の耐震診断や耐震改修工事などとは、普段の自分の仕事の領域とは接点が薄いかと思いつつ、しかし何か参考になることもあるかもしれんと出かけた次第です。

阪神大震災から十数年たち、伝統的工法を含む木構造のいろいろが整理さて、選択の幅が広がる兆しが見えて来つつあるのかと思っていたところに、この基準法の改正。
この先はどうなるんでしょう。

現場見学、ありがとうございました。
家づくりにとても丁寧に取り組んでいらっしゃるということが、大変よく伺い知れました。

今度名古屋圏にお出での時には、是非声をかけてください。


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COMMENT:
AUTHOR: 岩波正
DATE: 06/15/2007 17:29:30
遠くから講演会のご参加ご苦労様でした。

これからもどんどん勉強していきましょう。
伝統的な木造建築物の耐震改修ももちろん必要ですが、多くの人々が使っている普通の住まいをいかにして行くかが問題ですね。

こういった問題は大工さんよりも建築設計に携わる私たちの仕事であると思います。
少し遠くてしょっちゅう会うわけではありませんが、ネットを通じで交流を進めましょう。
Posted by niwa at 2007年06月13日 23:44
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