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2006年06月06日

インサイダー取引

インサイダー取引容疑で、村上ファンドの代表が逮捕されました。

私から言えば、株の取引なんて、多かれ少なかれインサイダー取引的なものなのではないかと思います。
このように書くと村上ファンドなどを肯定しているように聞こえてしまいますが、そうではありません。
株取引自体が金儲けのための社会にとって良くないものだと考えているのです。
村上代表は記者会見で「金儲けをすることはそんなに良くないことですか」と目をまるまるとして話していましたが、私は良くないことだと言いたいです。
株式というのは本来企業が自社の資金力より大きな資金を獲得し、さらによりよい企業を目指すために資金調達するためあるものではないでしょうか。株主はそれを応援したご褒美として配当として利益を得る。これが本来の姿でしょう。
それを最近のようにマネーゲームのように、「どこの株が上がるの」といった感じで売り買いを進めていく。そういった中では今回のように、情報を早く得たもの勝ちということになって当たり前なのです。

もう一度話は戻りますが、金儲けが悪いことはなぜでしょう。
現代社会では、すべての価値を一旦お金に変えて判断します。ですから、お金は大切なもので、なくてはならないものです。
このあたりまでは良いのですが、お金をたくさん集めると権力が持てる。自分の好きな生き方をするにはお金がたくさん必要だということになってくると問題があるのだと思います。
企業が、社会にとって良い製品を作り出し、それによって利益を上げようとするのは良いと思いますが、あまりに金儲けに走ると、良いものではなく「売れるもの」という考え方になります。
最近売られているものはそういうものが多いですね。

私たちの仕事の場、住宅がそうです。より良いものを目指して企業が努力するのはかまいませんが、プロが見るととんでもないと思われる商品がどんどん供給されています。むしろ良くない製品がほとんどになっているといえるのではないでしょうか。

金儲けは今回の村上ファンドやホリエモンのように、法律ぎりぎりや法律の穴を狙ったところで勝負します。そういう勝負が行き過ぎると耐震偽造などになってきます。
最近の事件は同じ部分に根っこがあると思います。

一部の金儲け主義者が金儲けに走るのは仕方がないとしても、社会全体がそういう人々に引っ張られるのは大きな問題だと思います。
安かろう悪かろうなどの商品しか作れなくなった日本の将来像が見えるような気がします。
問題が起こるたびに、虚業というものの問題点が議論されますが、その問題のみに終わってしまいます。
ホリエモン、耐震偽造、村上ファンド、よくよく考えると同じ問題を持つのですが、そのように考えると、日本の企業活動についても問題がたくさんありますよね。

環境問題などは国に任せて、問題な商品をたくさん売っている企業や国民の生活など考えない販売形態をもつ企業など、考えなければならない企業がほとんどになっていることが国民に理解されているでしょうか。



Posted by 三和総合設計 at 06:40│Comments(0)
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