2010年02月21日
エコ住宅
世の中、エコが叫ばれています。
私たちが関わっている住宅にも、エコポイントや長期優良住宅など、エコを考慮したものが多く出てきました。
エコはもちろん悪いことではなく、非常に良いことです。
でも、何がエコなのかが少し間違っているところも多いですね。
エコといえば、エネルギーの消費を抑えたり、CO2の排出を抑えたりすることだと思うのですが、エコな機器を選択するということにすり替わっているところがありますね。
エコポイントなども、純粋な環境対策ではなく、経済対策も兼ねているので仕方がないのかもしれませんが、エコというものに関する考え方がゆがめられてしまうのは問題ですね。
もう何度も書いていますが、エコを歌った大型液晶テレビ。
大型の自動車までエコポイントが与えられたり。
住まいで言えば、高気密高断熱住宅の全館暖房など。
人間が快適さを求めながらも、少しはエコを考えましょうという行動ですね。
こんなことで良いのでしょうか。
住まいの省エネ化で一番に考えるべきことは、自然エネルギーをいかにうまく取り入れるかということです。
こう書くと、「ああ、太陽光発電だな」と思った人はもう間違った方向に進んでいます。
太陽光発電が悪いということではありません。
まず、冬なら建物を工夫して冬の高度の低い太陽光を建物に取りこみ、蓄熱性の高い素材を使ってその熱を持続させる。
夏は、建物の庇を長くして、高度の高い太陽光をカットし、通風が取りやすいプランや開口部を考え、エネルギーを使わなくて良いような工夫をまず行う必要があります。
また、大事なことは、構造体にエネルギーが掛からず、耐久性の高いものを使うことです。
具体的に言えば、鉄骨やコンクリートで家を建てるのではなく、日本の場合は豊富な資源であり、環境も守ることが出来る木材を利用することです。
同じ木材でも、外国の木材は腐りやすく、しかも運搬に多くのエネルギーがかかります。
最近の住まいは、鉄骨で造ったり、外国から持ち込まれる集成材の木材を使ったりし、庇が短く、建物として省エネが考えられているとはとてもいえません。
そういった建物に、断熱材をたっぷり入れ、太陽光発電などの設備を付けて、いつも室内を機械的に良い環境に保とうとする。
そんな住宅は決してエコ住宅ではないのです。
テレビコマーシャルで「あったか○○○」などとイメージ宣伝されていますが、本質的にエコではない住宅なのです。
国の補助制度も大手の住宅メーカー向きに出来ています。
鉄骨造の建物はもちろん、集成材や合板を多用しても、長期優良住宅であったり、エコ住宅であったりします。
かたや、エコな生活をしていたときから存在する伝統的な木造住宅は、耐久性も実際証明されているにも関わらず、長期優良住宅には認定されませんし、エコポイントも与えられることはありません。
現在は、国に収めた税金を誰が補助金の名目の元に分捕るかということになってしまっています。
まず、建物を本質的にエコなものにしましょう。
その建物の断熱性をその建物の良さを失わない範囲で進めましょう。
さらに、予算があれば、高機能な太陽光発電などの設備をつけましょうというのが本来のエコ住宅の考え方であると思います。
エコポイントを与えるのなら、国産の木材(構造材や床材、壁材など)が一番先だと思うのですがいかがでしょうか。
LED照明なども良いと思いますが、部屋の明るさが同じだけ必要かどうかも検討がいりますね。
エコ住宅で一番考えなければならないのは、住宅の耐久性でしょう。
そのためには、いつも書いていますが、耐久性の高い建物を持ちたいと思える社会づくりが重要ですね。
子どもが就職すると確実に故郷を離れる。
こんなことを続けている限り、耐久性の高い住まいは造ることが出来ません。
耐久性の高い建物の空き家が全国あちこちにあるという状態はむしろエコじゃないですね。
ゆっくりゆったり安心して住まうことが出来る社会、住宅。
そんな状況にもどって欲しいと願っています。
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私たちが関わっている住宅にも、エコポイントや長期優良住宅など、エコを考慮したものが多く出てきました。
エコはもちろん悪いことではなく、非常に良いことです。
でも、何がエコなのかが少し間違っているところも多いですね。
エコといえば、エネルギーの消費を抑えたり、CO2の排出を抑えたりすることだと思うのですが、エコな機器を選択するということにすり替わっているところがありますね。
エコポイントなども、純粋な環境対策ではなく、経済対策も兼ねているので仕方がないのかもしれませんが、エコというものに関する考え方がゆがめられてしまうのは問題ですね。
もう何度も書いていますが、エコを歌った大型液晶テレビ。
大型の自動車までエコポイントが与えられたり。
住まいで言えば、高気密高断熱住宅の全館暖房など。
人間が快適さを求めながらも、少しはエコを考えましょうという行動ですね。
こんなことで良いのでしょうか。
住まいの省エネ化で一番に考えるべきことは、自然エネルギーをいかにうまく取り入れるかということです。
こう書くと、「ああ、太陽光発電だな」と思った人はもう間違った方向に進んでいます。
太陽光発電が悪いということではありません。
まず、冬なら建物を工夫して冬の高度の低い太陽光を建物に取りこみ、蓄熱性の高い素材を使ってその熱を持続させる。
夏は、建物の庇を長くして、高度の高い太陽光をカットし、通風が取りやすいプランや開口部を考え、エネルギーを使わなくて良いような工夫をまず行う必要があります。
また、大事なことは、構造体にエネルギーが掛からず、耐久性の高いものを使うことです。
具体的に言えば、鉄骨やコンクリートで家を建てるのではなく、日本の場合は豊富な資源であり、環境も守ることが出来る木材を利用することです。
同じ木材でも、外国の木材は腐りやすく、しかも運搬に多くのエネルギーがかかります。
最近の住まいは、鉄骨で造ったり、外国から持ち込まれる集成材の木材を使ったりし、庇が短く、建物として省エネが考えられているとはとてもいえません。
そういった建物に、断熱材をたっぷり入れ、太陽光発電などの設備を付けて、いつも室内を機械的に良い環境に保とうとする。
そんな住宅は決してエコ住宅ではないのです。
テレビコマーシャルで「あったか○○○」などとイメージ宣伝されていますが、本質的にエコではない住宅なのです。
国の補助制度も大手の住宅メーカー向きに出来ています。
鉄骨造の建物はもちろん、集成材や合板を多用しても、長期優良住宅であったり、エコ住宅であったりします。
かたや、エコな生活をしていたときから存在する伝統的な木造住宅は、耐久性も実際証明されているにも関わらず、長期優良住宅には認定されませんし、エコポイントも与えられることはありません。
現在は、国に収めた税金を誰が補助金の名目の元に分捕るかということになってしまっています。
まず、建物を本質的にエコなものにしましょう。
その建物の断熱性をその建物の良さを失わない範囲で進めましょう。
さらに、予算があれば、高機能な太陽光発電などの設備をつけましょうというのが本来のエコ住宅の考え方であると思います。
エコポイントを与えるのなら、国産の木材(構造材や床材、壁材など)が一番先だと思うのですがいかがでしょうか。
LED照明なども良いと思いますが、部屋の明るさが同じだけ必要かどうかも検討がいりますね。
エコ住宅で一番考えなければならないのは、住宅の耐久性でしょう。
そのためには、いつも書いていますが、耐久性の高い建物を持ちたいと思える社会づくりが重要ですね。
子どもが就職すると確実に故郷を離れる。
こんなことを続けている限り、耐久性の高い住まいは造ることが出来ません。
耐久性の高い建物の空き家が全国あちこちにあるという状態はむしろエコじゃないですね。
ゆっくりゆったり安心して住まうことが出来る社会、住宅。
そんな状況にもどって欲しいと願っています。
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Posted by 三和総合設計 at 07:30│Comments(0)
│変だぞ!今の住まいづくり(正)