2012年12月12日

「脱ゆとり」効果?

今朝の新聞やテレビで2011年国際数学・理科教育動向調査の結果が報道されていました。「脱ゆとり」効果?

いつものように、日本の順位が書かれていますが、「脱ゆとり」で少々改善されたと書かれています。

前回よりは点数は上がったようですが、順位はむしろ少しですが下がっているようです。

順位の上位を見ると、シンガポールや韓国などアジアがほとんど。

アジア各国は国を挙げて教育に力を入れているようですが、いろいろな問題も起きているようです。

中学生ぐらいになると、相変わらず数学や理科の勉強が楽しいとする割合は国際平均よりも低い結果となっています。

これらを見ると、「脱ゆとり」を進めて、若干学力は上がったが、楽しく学べるような環境ではないようです。

だんだん、楽しく学ぶことができなくなる。こちらのほうが日本にとっては問題なのではないでしょうか。
学んだことを活かすのか。それとも周りとの競争のためだけに学ぶのか。
それによって、将来に役立つかどうかが明らかに変わってきます。

日本は高い教育を進めながら、社会にそれを活かせていないのが一番問題だと思います。

建築の話で言うと、高校、大学で難しい数学を学ぶ。
それを活かして構造計算などを学ぶのですが、あまり実用に活かせるような教え方がされていない。
自分で木構造の非常勤講師をして思うのですが、大学での教え方はあまりにお粗末だなと思いました。

学者になる人にだけ役に立つ教え方なのです。

そういうこともあって、社会に出ると、大学で学んだことはほとんど活かされず、既得権を守るような話ばかり。
木造建物は昔から大工さんが建て続けてきたから、その知識で建てられるようにしなければという業界の圧力で、小学校の算数のようなもので計算することになっています。

こんな風に、社会と教育のギャップがあまりに大きすぎます。
ですから、子ども達が楽しく将来を見据えて勉強することができない。
周りに勝つために勉強するだけで、「脱ゆとり」で強制的に学習させるしか順位を上げることはできないのでしょう。

順位の上位を見ると、アジアの諸国ばかりなのが特徴的です。
自分がアジアに住んでいて言うのもなんですが、アジアは周りの人のことは考えずにお金さえ儲かれば良いという感じです。

こういう国同士が争って順位をどうのこうのいうことが、本当に私達にとって良いことなのかと思います。

選挙の経過を見ていると、ますます日本は変な方向に進みそうです。
人と競争し勝ち抜くことにより、何を得ようとするのか。

ノーベル賞をもらった山中教授はもちろん人との競争も多少意識しているかも知れませんが、本当の目的は人の役に立つことが目的でしょう。

そんな風に考えられる教育に変えていけたら良いのにと思います。


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「脱ゆとり」効果?

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