2014年08月07日

すき家問題

今朝の新聞記事によると、すき家では人手不足による休業が相次ぎ赤字になるそうです。すき家問題

すき家については、労働の過酷さや防犯面の問題があげられており、いわゆる「ブラック企業」としての問題が言われていると思います。

しかし、私はそれ以上の問題があるとおもいます。
ただの労働条件の問題なら、働いている人はやめれば良い(簡単にはいえないが)ことです。

それより、まともな働き方をさせたら、すぐに赤字に陥るということです。
一企業が赤字になることは私たちと関係ないことですが、マクドナルドにしても、大手のチェーン店などは、価格競争を続け、消費者にはわからない部分でいろいろ問題を持ち、それが前提で今の価格が維持されていることが問題なのです。

地域の商店などは、そんなチェーン店と勝負していかなければならないのです。
唯でも、大量仕入れや下請け泣かせなどで安い原価を維持しながら、法律に違反はしていない(?)にしても倫理から言えば問題ある状況の中で安い価格を打ち出していく。
そんな企業と競争して、価格面で勝てるはずもなく、地域の商店などは廃業に追い込まれるのです。これが大きな問題ですね。

住宅の世界でも同じ。
大手の企業は、材料業者から大量仕入れの名の元に、無茶な仕入れ価格を要求し、多く買ってもらうのだから仕方がないということになり、その利益が上がらない部分は、地域の弱い工務店などの価格に転嫁される。
さらに、職人さんの費用はむちゃくちゃ安い。
年にいくつも仕事があるから、断るわけにはいかない。
住まい手のためにやってあげたいことに気がついても、法律に違反していたり、すぐに問題が出そうな部分を除き、やらないことが当たり前になります。

そんな、粗悪とまで言いませんが、良くない住まいでも、有名な芸能人を使い、きれいな音楽を流しながら高級感を出すことで、高い費用を住まい手から獲得することになっています。

私が問題とするのは、個別の会社のもんだいではありません。
社会全体がそんな形になっていることが問題だと思うのです。

まともに落ち着いて、消費者のために仕事をすることができない社会。
本当にそれで良いのでしょうか。

地域の企業は、大手には勝てないので、ニッチな部分で生き延びようとする。
本当にそれで良いのか。

住宅で言えば、普通の人が造らないような建築家のデザイナーズハウス。レトロな感じが好きな人を当てにした伝統構法の住まい。本当は真四角が使いやすいけれど、わざと丸かったり、八角形であったりする家、自分の造る家のために自分で山の木を切りに行くなど。
もちろんそういう住まいがダメということではないのですが、企業人が「人のやらないところで勝負しなければ生き残れない社会でよいのか。


本当に良い技術をもった大工さんはまだ残っていますが、その人たちには仕事がない。
良い技術を持った人が、見えないところまでしっかりと作る家がまったく評価されない。
世の中には、安物(そう見えないように工夫しているが)と変わり物しか残らない社会でよいのかと思います。

食の話に戻りますが、せめて、産地の表示とか、働く労働条件の整備とか、まともな競争が可能な社会にする必要があると思いますが、政治家の人たちはそんな思いを持ってくれているのでしょうか。


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