2009年08月22日

長期優良住宅講習会

昨日、みんなで長期優良住宅の講習会に行ってきました。長期優良住宅講習会


他の皆さんも言っておられるのですが、国が今決めている基準は、本当の意味での長期優良住宅とは言えないと思います。

長期優良住宅という言葉を「長期」と「優良」に分けるのか、それとも「長期持つ優良な建物」と読むのかでだいぶ違います。
どちらにしても長持ちする建物であることは間違いないのですが、昔から長持ちしている実績のある伝統構法の建物は、その他に決められている「耐震」や「断熱」の基準により「長期優良住宅」と認められないようになっています。

伝統構法の建物が耐震的に弱いということではなく、伝統構法の耐震性を図る基準がないから、基準外=認められないということになってしまうのです。

皆さんどう思われます。
最近建てられている建物の寿命が短いから、それを少しでも長くするために基準を作った。そこまでは良いのですけれど、伝統構法などは構造的な解析が難しいから横に置いておくだけでなく、基準外だから「長期優良住宅」でないということになってしまうような今の社会の制度はかなりおかしいと思いませんか。

それだけではなく、長期優良住宅の申請はかなり手間がかかる。
長期的に優良な住宅を造ることよりも、その手続きに時間を取られてしまいます。

こんなことを書いて申し訳ありませんが、昔に比べて住まい手の方の家を見る目がダメになっているからだと思います。

なにかあったら国や行政に文句を言う。耐震偽装のときもそうでしたね。
破格に安いマンションを買って、問題が起こったら、国や行政を責める。
そうすると、国や行政が色々な制度を作ろうとして、本筋からはずれてしまうのです。

色々な制度が作られると、天下り先が増えますから、官僚の方々は喜んでおられるかもしれませんが、実際住まいを手に入れる方は、書類上は「長期優良住宅」であってもたいしたこと無いものを手に入れているのが現状なのです。

まあ、文句ばかり言っていても仕方が無いことですから、近いうちに基準にもあっていて、本当に耐久性の高い良質な住まいはこういうものだというものを提案しようかなと思ったりしています。

ご興味のある方は、住まい手だけでなく造り手の方もご連絡を下さい。


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この記事へのコメント
家はやはり100年は持つべきでしょうね。もちろんそのためのメンテは欠かせませんが。
我が家は娘二人でこの先どのような人生か判りません。
今の家は自分の代で終わるかも知れません。でも、中古物件として残れば家は存続します。
日本での中古1戸建ての物件が非常に少ない、いや、住宅が貸家(中古)を前提に造られていない(100年持たせようとしない)からシステム化しないのでは?と思います。
 
3世代同居の生活が続いていたら全く違ったでしょうね。
いまさら戻れないかも知れませんが、長く持つ家にどのように人が住んでいくのかが問われると思います。
Posted by くりちゃん at 2009年08月22日 14:51
無料のブログサービスに広告があるのは、仕方のないところもあるのですが、この三和総合設計のブログに、ミサワホームのリフォーム広告が表示されるのは、なんとかならないものですかね。
Posted by motzi at 2009年08月22日 14:55
くりちゃんさん

全くその通りなのです。
ハウスメーカーは本気で長持ちする家をつくる気はないと思います。
長持ちする家をつくれば自分たちの仕事が減るだけですから。
本当に長持ちする家が必要になるためにも、地域でいきいき働ける環境づくりが必要です。
それには、良い品を選んで購入する消費者の目も大切ですね。
安さばかりに目がいくと、地域のじっくり作った商品は売れなくなりますから。。。


motziさん

無料で利用させていただいているから仕方が無いことですが、あまり嬉しくありません。
でも、ハウスメーカーと私たちの仕事の違いをわかっていただける人がいることが、すごく嬉しいです。
Posted by 三和総合設計 at 2009年08月22日 15:11
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