2009年09月20日

福祉器具

先日、実家のおばあちゃんのために、福祉器具が取り付けられました。福祉器具

福祉器具といっても、住宅改造をしなければならないほどのものではありません。
浴室の浴槽に出入りするところに使うプラスチック製の取り外し自由な手すりであったり、浴室の椅子であったり、ベットの脇に簡易に取り付けることが出来る手すりであったりです。

一時期、バリアフリーと言う言葉がはやりましたね。
バリアフリーという考え方は大事なことですが、いつものようにハウスメーカーなどが販売の手段に使ったりするだけで、本当の意味を考えられることは少なかったと思います。

バリアフリーとは文字通り、障害をなくすと言うことですから、健常者にとっては必要のないことです。
でも、いつ事故にあって障害を持つかもわからない。だからバリアフリー住宅にしておこう。
こんな考え方がされていたのですが、予想通り、福祉器具のほうが発達して、建物のほうに手すりなどをたくさんつけなくても、後で取り外しが出来るような良い商品が出てきています。

以前にも書きましたが、本当のバリアフリー対策は、いつでも自由に改造できるということです。
改造のできない住宅は、長持ちしないと考えて良いのです。
いくら建物の耐久性が高くても、人は年齢を加え、家族の形態も変わるので、いずれ改造が必要になります。
そのとき、改造が出来なければ、改修を行わずに壊して建て直そうということになってしまうのです。

現在、国によって提唱されている「長期優良住宅」にも問題がありますね。
2×4やプレハブのような建物は、改修が殆ど難しいので、建物の耐久性にかかわらず「長期」ということにはならないと思われますし、しかも耐久性から考えると「?」と言わざるを得ない「合板」が重要な構造体などに多用されています。

ハウスメーカーなどが宣伝文句に使っている言葉には「?」を持ってみたほうが得策です。
「長期優良住宅」なども先になってみないと本当に長持ちするかわかりません。
冷静に見ると長持ちしない要素ばかりです。
ハウスメーカーが今建てている建物より、確かに仕様はアップしていると思いますが、長らく日本に建て続けられてきた住宅に比べて「長期優良住宅」とはいえないと思います。

福祉器具と同じように、技術や商品は必ず良いものが出てきます。
流行を追わずに、建物の本質的な部分に力を入れ、必要なときに必要な改修を行うことが長期優良住宅を造る秘訣なのです。

話がだいぶずれてしまいましたが、福祉器具の種類はかなり増え、使いやすくなってきていると思います。
出来ることなら、高齢者になって体が悪くなる前に介護保険の適用が受けられ、住宅改修などが行えるともっと良いとおもいます。

おばあちゃんの場合、はやめに手を打ってきたため、家につけた手すりなどが非常に役に立っています。
体が悪くなってから対応するより、体が悪くなりそうなときにうまく対応する、これが良いですね。

間違っても、若いうちにバリアフリー住宅を考えすぎ、耐久性の低い住まいを造ってしまい、高齢者になる前に建物を壊すなんてことのないように気をつけてください。


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