2010年09月21日

海藻からバイオ燃料を作る

今朝の新聞記事に、海藻からバイオ燃料を作る技術が開発されたと掲載されていました。海藻からバイオ燃料を作る

記事によると、昆布などの海藻から燃やしても大気中のCO2を増やさないと認定されるバイオエタノールを効率的に作ることに成功したそうです。

きっかけは発電所の取水口に詰まる海藻の処理に困っている東北電力から相談を受けたことだそうです。

この技術を開発したのは東北大学の佐藤実教授で、生産者や消費者に役立つ、身近な技術開発が研究のモットーだそうです。
この教授は現場の人はいろいろなアイデアを持っているので、それを科学的にデータで裏付けして実用化するのを助けたいといわれているそうです。

いいですね。
大学の研究は研究のための研究になってしまいがちですが、生産者や消費者に役立つというのがすばらしい。
もちろん研究のための研究のようなものも遠い将来役に立つことは間違いないのですが、研究者の意識から生活というものがかけ離れてしまうこともあるのではないかと思います。

もちろん、このバイオエタノールをつくる技術も量的な問題が解決されないと実用化が難しいかもしれませんが、これからの時代、環境性を考えるとすべてお金換算することは正しくないと思います。

ごみから資源をつくる。少ない資源を丁寧に使う。
こんなことができるものには大きく税金を使い、大量に作られ現在ではコストが安いものでも環境に負荷が大きいものには税金をかけるような政策を取っていただきたいと思います。

新聞記事にもう一つ注目する内容がありました。

低層公共建築を木造でつくるというものです。
これについては「公共建築物木造利用促進法」が来月1日に施行されます。

日本の森林環境を守るためには非常に良いことです。
ただ、一つだけ心配なことがあります。
日本の山を少しでも守ろうと、地域の木を使って住宅を建てる運動を続けてきました。
利用が進むのは良いのですが、供給が追いつかないと木材の価格が高くなってしまいます。
あまり高くなってしまうと、住宅に使えなくなってしまうのではないかということです。

外国からロシア材などは輸入されなくなっていますが、相変わらず北欧材などが大量に入ってきます。
それとの価格差が大きくなるとさらに住宅に日本の木材が使われなくなってしまいます。

日本の山を考えた時、たくさん使われることにより山は保全されますが、日本に作られる住まいの内容も考えたいと思います。
外国から入ってくる木材はほとんど集成材として使われます。
集成材の柱や梁に石膏ボードやクロスを貼って木材を見えなくする。
日本の住まいの姿とは大きく違うと思います。

安くて早い住まいを追いかけるとそういう形の姿になると思いますが、愛着があり長持ちする住まい、そういった住まいづくりを復活させなければなりません。

金沢であったシンポジウムで講演者の方が、長持ちする住まいは「長持ちさせたいと思う価値のあるものでなければならない」とおっしゃっていました。
その通りだと思います。
日本の木材は、外国の木材に比べ物理的に耐久性も高いのですが、それ以上にすばらしい景観をつくることが可能です。

何年も残したい住まい。
建物が傷んでも修繕して使い続けたい住まい。
そんな住まいを造ることができる日本の木材を高値の花にして欲しくありません。

日本の環境を考え、日本の木材には大きく補助金などを出して欲しいと思います。
現在、間伐や手入れに補助金が多く使われていますが、需要が多くなればそんな補助金は必要ない。
それより、製品になった木材を国民が安く買えるようにして欲しいと思います。

いつも書いていますが、お金ですべてを判断する社会から早く脱却したいものです。


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